アルゴランド(Algorand)とは?!FIFAも採用して注目されるプロジェクトを解説

ブロックチェーン
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未来の金融?!

アルゴランドは未来の金融(FutureFi)を実現するためのブロックチェーン・プロジェクトです。
暗号学の世界的権威者が技術を提唱し、次世代の金融商品や諸々のサービスを展開できるプラットフォームを提供します。
既に多くの企業や組織にも採用されており、とりわけ国際サッカー連盟(FIFA)の展開する新サービスの基幹技術に採用された事で大きな注目を集めています。
独自の暗号資産アルゴ(ALGO)も発行し、こちらも大きな時価総額を誇る暗号資産に成長しています。
今回は注目のプロジェクト、アルゴランドを紹介します。
※本サイト「コイン資産倶楽部」では、できるだけプロジェクトとその暗号資産とを分けて解説する様にしています。
暗号資産アルゴ(ALGO)の詳細については対象記事を参照下さい。

■PJ名称 アルゴランド(Algoland)
■暗号資産 $ALGO
■運用開始 2019年6月メインネット公開
■開発組織 Algoland.ink
公式ホームページ

世界的数学者が提唱

アルゴランド(Algoland)シルビオ・ミカリ(Silvio Micali)氏を中心とするチームが創設したプロジェクトです。
ミカリ氏は理工学系大学の最高峰、米国マサチューセッツ工科大学(MIT)の教授です。
コンピュータ分野のノーベル賞とも言われる権威ある賞「チューリング賞」を2012年に受賞している超一流の数学者・暗号学者でもあります。

アルゴランド財団

アルゴランドはシンガポールに拠点を置くアルゴランド財団と、米国ボストンに拠点を置くアルゴランド社が母体となって進められてきました。
アルゴランド財団(Algorand Foundation)は、アルゴランド発展のための広報・啓蒙活動や、アルゴランドに参加しようとするプロジェクト、コミュニティへの支援などを行なっています。

アルゴランド社

アルゴランド社(Algorand Inc.)は、アルゴランドの金融プラットフォームの開発を担うテクノロジー企業です。
新しい金融ツールとサービスを構築して分散型金融(DeFi)の世界を更に進化させる事を目指しています。
ミカリ氏が技術面を主導する一方で、世界的なテクノロジー企業・フューズの共同創業者、スティーブ・コキノスが最高経営責任者(CEO)に就任。
更にユープロミスの共同創業者、ショーン・フォード氏が最高執行責任者(COO)に就くなど経営陣も高水準の人材で固めています。

運営は財団から分散型へ

アルゴランドはアルゴランド財団とアルゴランド社が主導してきましたが、2021年のQ4以降は意思決定を財団からコミュニティーへ移行しています。
これは当初の計画に沿ったもので、アルゴランドの意思決定は$ALGO保有者の投票によって決められる形となり、中央集権型から分散型のプロジェクトへと移行しようとしています。

アルゴランドの特徴

アルゴランドの特徴・メリットとしてはどのようなものがあるでしょうか。
主なものとしては以下の項目が挙げられます。

●グローバル大学プログラム
●FIFAが採用
●高速で低コストなブロックチェーン
●独自の承認方式

グローバル大学プログラム

アルゴランドでは財団が中心となって理工学系の分野で世界をリードする教育機関が協力してブロックチェーン・イノベーションを進める「グローバル大学プログラム」を2019年6月から展開しています。
プログラムには欧米だけで無く、中東や中国まで含めた一流大学が集結して学生、教授陣がアルゴランドのコミュニティに参加しています。
グローバル大学プログラムの創設メンバーは以下の通りです。

・マサチューセッツ工科大学(MIT)
・カリフォルニア大学バークレー校
・ローマ・サピエンツァ大学
・ストーニーブルック大学
・テルアビブ大学
・北京大学
・清華大学
・サレルノ大学
・スヴィッツェ・ラ・イタリア大学
・ウォータールー大学

FIFAが採用

国際サッカー連盟(FIFA)は国際オリンピック委員会(IOC)と並ぶ世界最大級のスポーツ団体であり、国際社会に政治的にも経済的にも大きな影響力を持っています。
そのFIFAがワールドカップの名場面などの記録をNFT化して販売する新しいサービスをアルゴランドのブロックチェーンを使って展開する事を発表しました。
NFT市場にアルゴランドが大きなクサビを打ち込んだと見る事もでき、今後大きな波及効果が期待されます。

高速で低コストなブロックチェーン

アルゴランドでは処理速度を大きく左右する取引データの承認方式に「Pure Proof of Stake(PPoS)」という最先端の方式を導入しています。
これによって高い処理速度とセキュリティ、分散性を同時に実現する事が難しいという問題を解決しようとしています。
アルゴランドの取引処理能力は6,000件/秒と超高速で、クレジットカード大手VISAの処理速度をも遥かに上回ります。
処理能力に余裕があることから送金手数料(ガス代)も0.1円程度と格安に押さえられています。

独自の承認方式

取引データを記録する際の承認方式はブロックチェーンの性能に大きな影響を与える要素ですが、アルゴランドではPure PoS方式という独自の承認方式を開発しています。
Pure PoSPower of Proof(PoF)という方式を基に発展させたものです。
やや難解なので詳しい説明は省きますが、とてもユニークな理論です。
アルゴランドはこれによって分散性、セキュリティ、高速で大容量の処理を同時に高レベルで実現しています。

アルゴランドの問題点

一方、アルゴランドの問題点・デメリットとしてはどのようなものがあるでしょうか。
主なものとしては以下の項目が挙げられます。

●日本での知名度が低い
●米中関係の影響を受けやすい

日本での知名度が低い

アルゴランドは欧米では相応の知名度を持っていますが、日本では余り知名度が高いプロジェクトとは言えません。
グローバル大学プログラムにも今の所日本の大学からの参加はありません。
この辺は日本のユーザーにとっては課題と言えるかも知れません。
ただ実際には日本向けのコミュニティもサイトもありますし、何よりFIFAの採用によって一気に浸透してくるかも知れません。
2022年10月に幕張で開催されたブロックチェーンEXPOにもかなり大掛かりなブースを出展していたので日本へのプロモーションも増えていきそうです。

米中関係の影響を受けやすい

グローバル大学プログラムに北京大学や清華大学という中国のトップ大学が参加している事からもわかる様にアルゴランドは米国はもちろん中国とも良好な関係を築いています。
反面米中関係が冷え込むと、どちらからも攻撃されて板挟みになりやすいという点は注意が必要です。

まとめ

アルゴランドは開発チームの水準の高さと、高性能で低コストなブロックチェーンを誇るプロジェクトです。
既に数多くの機関や企業に採用されて大きな経済圏を築きつつあり、今後の成長も期待されています。
FIFAの新サービスが本格展開されれば世界的な波及も考えられます。
日本での展開も含めて次の動きに注目したいプロジェクトですね。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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