アバランチの暗号資産
イーサリアム・キラーとも呼ばれる数々のプラットフォーム・プロジェクトの中でも、2021年に大きく勢力を伸ばしたプロジェクトがアバランチ(Avalanche)です。
独自の技術を組み合わせた高度なブロックチェーン・システムを持ち、高速で低コストなネットワークを誇っています。
そのアバランチの発行する暗号資産がアバックス($AVAX)です。
7,287億円の時価総額を誇り、時価総額ランキング16位に付ける注目の暗号資産です。
今回はアバランチの$AVAXを紹介します。
アバランチのプロジェクトの詳細については対象記事を参照下さい。
アバランチ
アバランチは分散型のアプリケーション(dApps)を構築するために整備されたプラットフォーム・プロジェクトです。
米国コーネル大学のエミン・ギュン・シラー(Emin Gün Sirer)教授とそのチームが提唱し、現在はエミン氏がCEOを務めるアヴァ・ラボ(Ava Labs)社が開発を担っています。
当初からアンドレッセン・ホロヴィッツ(Andreessen Horowitz/a16z)やポリチェーン(Polychain)といった業界を代表するベンチャーキャピタルが出資しており注目を集めています。
高速で送金手数料が格安なネットワークを誇り、アバランチのブロックチェーンを使って独自のブロックチェーンを作成できる機能など、独創的な機能を組み込んでいます。
アヴァックス/AVAX
そのアバランチが開発した独自の暗号資産がアバックス($AVAX)です。
2020年に独自のブロックチェーンを公開し、稼働を開始しています。
総発行枚数は7億2,000万枚となっており、最初に3億6,000万AVAXが発行されてトークンセールやエアドロップに使用されました。
残りの3億6,000万AVAXについてはステーキング報酬として都度発行されて分配されます。
■暗号資産 AVAX
■通貨略号 AVAX
■通貨価格 2,462.5円*
■時価総額 7,287億円*
■時価順位 16位*
■発行枚数 7億2,000万枚
■チェーン アバランチ・チェーン
■承認方式 アバランチ・コンセンサス(PoS系)
■開発組織 Ava Labs
■公式ホームページ
*2022.10.02.Coinmarketcap発表データによる。
$AVAXの特徴
$AVAXの特徴・メリットとしてはどの様なものがあるでしょうか。
主な特徴としては以下の項目が挙げられます。
●高速で低コストなブロックチェーン
●$AVAXを焼却する仕組み
●独自のステーキングシステム
高速で低コストなブロックチェーン
$AVAXは高速で低コストな取引が可能です。
$AVAXが稼働するアバランチでは高度な並列ブロックチェーン構造と独自の取引承認方式を組み合わせる事によって、1秒間に4,500件という圧倒的な処理能力を実現しています。
処理能力はビットコインやイーサリアムなどとは全く桁が違う水準であり、クレジットカード大手VISAの処理能力(約1,700〜1,800件/秒)をも大きく上回る性能になります。
これだけの処理能力を持ちながら、送金手数料(ガス代)は圧倒的に安く、取引においては非常に有利な暗号資産と言えます。
$AVAXを焼却する仕組み
アバランチのブロックチェーンで取引や送金を行なう場合には送金手数料(ガス代)として少額の$AVAXを支払います。
送金手数料として支払われた$AVAXは、焼却(バーン)されて無くなってしまいます。
焼却(バーン)される事によって$AVAXの供給量は減少するので、$AVAXの価格にとっては上昇圧力となります。
独自のステーキングシステム
アバランチではマイニングによって$AVAXを獲得するという手段はありません。
アバランチでは取引データの承認方式に「アバランチ・コンセンサス」と呼ばれる独自の方式を採用しており、マイニング作業が発生しません。
アバランチ・コンセンサスはPoS方式(Proof of Stake)という承認方式を発展させた方式であり、ステーキングによって報酬を得るという方法があります。
$AVAXを預ける(ステーキング)事で報酬として$AVAXを獲得する事ができます。
但しアバランチの取引データ承認に参加するには2,000AVAX以上を保有し、ネットワークに預け入れる必要があります。
現在価格で400万円以上になるのでなかなか高いハードルですね。
但し25AVAX以上保有していれば、承認作の参加者に自分の$AVAXを預けて間接的にステーキングに参加する仕組みもあります。
$AVAXの問題点
$AVAXの問題点・デメリットとしてはどの様なものがあるでしょうか。
主な問題点としては以下の項目が挙げられます。
●アバランチが失速する可能性
●国内の取引所に上場していない
アバランチが失速する可能性
$AVAXは良くも悪くもアバランチに依存する暗号資産ですので、アバランチの影響を受けます。
アバランチの志向する「分散型アプリケーションの為のプラットフォーム」という分野は、イーサリアムを始めカルダノ、ソラナなど有力プロジェクトが目白押しの激戦分野でもあります。
そうした中でアバランチが確固たる地位を築いて行けるかには注意が必要です。
国内の取引所に上場していない
2022年10月現在、$AVAXは日本国内の暗号資産取引所(交換会社)での取扱がありません。
どうしても$AVAXを購入したいという事であれば、海外の取引所にアカウントを開設して購入したり、或いは分散型の取引所(DEX)で購入するなどの手段が必要になります。
海外であればコインベースなどの大手取引所に上場しています。
今後の展開
2022年10月2日時点で$AVAXは2,462.5円の価格を付けています。
$AVAXの総発行枚数は7億2000万枚迄となっており、最近の暗号資産の中ではかなり少ない方なので、よいニュースが流れれば価格が大きく上がる展開も期待できます。
まとめ
$AVAXは高い処理能力を持ちながらも低コストという期待の暗号資産です。
アバランチが順調に勢力を拡大すれば、$AVAXも更に時価総額の大きな暗号資産に成長して行くかも知れません。
日本国内の販売所(交換業者)での取り扱いも始まり、日本での浸透も期待されます。
今後の展開に期待して下さい。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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