Astar Networkとは。ポルカドットの成長を担う日本発のプロジェクトを解説

ブロックチェーン
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世界的取引所への上場で注目

日本発のブロックチェーンプロジェクトAstar Networkが公開され、ネットワークで稼働するコインASTRが早くもOKExやHuobi Globalなどの大手暗号資産取引所に上場されています。
Astar Networkとはどの様なプロジェクトでしょうか。
今回はAstar Networkを紹介します。

Astar Network

Astar Networkは暗号資産(仮想通貨)の時価総額トップ10に名を連ねるポルカドット(Polkadot)と接続してさまざまなアプリケーションを稼働させることを目的にしたプロジェクトです。
分散型のアプリケーション(DApps)の中継拠点になるということでDApps Hubと呼んでいます。

■PJ名称 Astar Network
■通貨名称 ASTR
■PJ特性 DApps Hub
■開 発 者  渡辺創太
公式HP

ポルカドットに接続

前述した通り、Astar Networkはポルカドットと深く関連するプロジェクトです。
ポルカドットは多様なブロックチェーンを繋いで相互に運用して巨大なシステムに発展させようとするマルチチェーン・プロジェクトです。
ポルカドットのブロックチェーン(メインチェーン)にあらゆる取引を記録していくのでは無く、特性を持つ独立したブロックチェーンをポルカドットに接続してそれぞれのブロックチェーンで処理していく形式を取っています。
メインチェーン自体はスマートコントラクト機能を殆ど持っておらず、スマートコントラクト機能を使ったアプリケーションを創ろうと思えばそのための独自チェーンを用意する必要があります。
この独自チェーンの部分を担おうと開発されたのがAstar Networkです。
ポルカドットのメインチェーンに接続できるブロックチェーンは最大100個までと設定されていますが、Astar Networkは2021年12月に行われたポルカドットのパラチェーン・オークションで接続する権利枠(スロット)を獲得しています。

日本初のプロジェクト

Astar Networkはステーク・テクノロジー社渡辺創太CEOが立ち上げた日本発のプロジェクトです。
当初はPlasm Networkと呼ばれていましたが、Astar Networkへと変更しています。
ステーク・テクノロジー社(Stake Technologies PTE. LTD.)は渡辺氏が2020年にシンガポールで設立した会社です。
渡辺氏は内閣府の政策会議「Trusted Web推進協議会」のメンバーであり、ブロックチェーン業界の注目人物です。
Astar Networkのプロジェクトに際してステーク・テクノロジー社は2020年2月にバイナンスラボ(Binance Labs)ハッシュキーキャピタル(HashKey Capital)といった名だたる企業から総額2.5億円の資金調達に成功しています。
世界最大の暗号資産取引所バイナンスが組成したファンドであるバイナンスラボが投資の中心にいる事大きな意味を持っています。

紫電もあります

ポルカドットのプロジェクトにはポルカドットとは別にクサマ(Kusama)というプロジェクトが併存しています。
クサマはポルカドットの公開された実験環境の様な位置づけで、ポルカドットに実装するために開発された機能はまずクサマに実装されて確認されるという関係にあります。
Astar Networkにも同様に紫電(Shiden Network)という姉妹ブロックチェーンがあり、Astar Networkはポルカドットに、紫電はクサマに接続しています。

Astar Networkのメリット

Astar Networkの特徴・メリットとしてはどのようなものが考えられるでしょうか。
主なものとしては以下の項目が挙げられます。

■分散型アプリケーションを創れる
■イーサリアムの仮想マシンに対応
■ポルカドットの重要プロジェクト
■Web3.0へのアプローチ

分散型アプリケーションを創れる

Astar Networkは分散型アプリケーション(DApps)開発のためのプラットフォームサービスです。
Astar Networkはスマートコントラクト機能を実装しており、この機能を使って管理者のいない(分散型の)アプリケーションを開発する事ができます。
Astar Networkはポルカドットのブロックチェーンと接続しているので開発されたアプリケーションはポルカドットで稼働させる事ができます。

イーサリアムの仮想マシンに対応

Astar Networkはイーサリアムの仮想マシン(EVM)にも対応しています。
EVM(Ethereum Virtual Machine)はイーサリアムのスマートコントラクトのコードを実行させるために開発された機能です。
プログラム言語で書かれたコードを”0”と”1”の配列でできたコンピューターが判定できる実行用コードに翻訳します。
EVMを実装していることで、イーサリアム用に開発されたアプリケーションをAstar Network/ポルカドットに容易に移植する事ができるようになります。

ポルカドットの重要プロジェクト

Astar Networkがポルカドット系の重要プロジェクトとして認識されている事は大きなアドバンテージであると言えます。
ステーク・テクノロジー社はポルカドットを開発しているWeb3財団(Web3 Foundation)から6度に渡って公式支援プログラムの支援先に選ばれています。
ポルカドット側がAstar Networkを非常に重要なプロジェクトと位置づけている事が伺えます。
ポルカドットの成長・浸透に従ってAstar Networkの価値も必然的に高まると予想されます。

Web3.0へのアプローチ

Astar Networkを開発したステーク・テクノロジー社はWeb3.0を実現する事をミッションに挙げている会社です。
Web3.0とは何か、その定義が解りにくいですが、渡辺氏はWeb3.0を「末端にいるユーザーが自分のデータの所有権を持ち管理できる。更に送受信したデータや取引を検証可能なWeb」と捉えているようです(渡辺氏Noteより)。
Astar Networkも当然Web3.0を実現するためのネットワークとして機能します。
Web3.0時代に対応したより高度なアプリケーション開発に対応するために、Astar Networkでは2019年に標準化された新しいプログラム言語であるWebAssembly(Wasm)にも対応しています。
Web3.0が具象化・浸透して行くに従ってAstar Networkにも注目が集まる関係にあると言えます。

Astar Networkのデメリット

Astar Networkの特徴・メリットとしてはどのようなものが考えられるでしょうか。
主なものとしては以下の項目が挙げられます。

●ポルカドットの影響を受けやすい

ポルカドットの影響を受けやすい

ポルカドットに接続する事を想定して開発されているAstar Networkはポルカドットの影響を受けやすく、ポルカドットが深刻な問題を引き起こした場合には必然的に評価を落としやすいという面があります。
ポルカドットに接続できるブロックチェーンは100迄という制限があるため、将来的に接続を解除される可能性も無いわけではありません。

まとめ

Astar Networkは技術的に非常におおきな注目を集めているブロックチェーンプロジェクトです。
それも日本発となると自然と応援したくもなりますよね。
Astar Networkがこれから輝くかはAstar Networkのチェーンを使って開発されたアプリケーション(DApps)の中から発信力のある優れたものがどれだけ生まれてくるかに掛かっています。
それがポルカドットの成長にも繋がって行くので今後の活躍に期待して行きたいですね、
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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