国内上場で注目
2022年3月3日、国内の暗号資産取引所Zaifとサクラエクスチェンジにコスプレトークン(COT)というコインの上場が決定したとの発表がされました。
3月14日からは予定通りに取引も開始されています。
国際的な知名度も実績も余りないコインが国内の交換会社で取り扱われる事例は珍しく、コスプレトークンという個性的な名称もあって気になった人も多いと思います。
その名称の通りコスプレというかなりニッチなカルチャーに焦点を当てたコインなのですが、実際には相当に大きな市場を見据えたものでもあります。
通貨記号はCOT。時価総額もランキングもまだこれからという立場ですが、かなり面白いコインです。
今回はコスプレトークンを紹介します。
■暗号資産 コスプレトークン
■英語表記 Cosplay Token
■通貨記号 COT
■開発組織 株式会社キュア
■設立時期 2018年
■通貨価格 28円*
■時価総額 –円**
■時価順位 –位**
■総発行数 10億枚
■チェーン イーサリアム(ERC規格)
■公式サイト
*2022,04,10,Zaif価格による
**2022.04.10.CoinmarketCap発表データによる
※本サイト『コイン資産倶楽部』では、暗号資産(仮想通貨)と暗号資産を抱えるプロジェクトとの混同を避けるため、なるべく両者を分けて紹介しています。
コスプレトークンを抱えるキュアのプロジェクトの詳細については対象の記事を参照下さい。
ERC規格のトークン
コスプレトークン(COT)はコスプレプラットフォーム「ワールドコスプレ(World Cosplay)」のサービス「キュアコス(Curecos)」内で使われるユーティリティートークンです。
イーサリアムの規格(ERC20規格)で発行されたコインですが、イーサリアムのブロックチェーンだけでは無く、送金手数料の安いPolygon(Maticネットワーク)にも対応しています。
Curecosならびにコスプレトークンを発行・運営しているのは㈱キュアですが、技術面をチューリンガム㈱が支援しています。
コスプレトークン(COT)の国内上場決定の報を受けてチューリンガム社の親会社である㈱クシム(東証2部/現スタンダード)の株価が急騰するという場面もありました。
コスプレトークン(COT)の特徴
コスプレトークン(COT)にはどの様な特徴・メリットが考えられるでしょうか。
主な特徴としては以下の項目が挙げられます。
●世界最大級のコスプレサイトで使用できる
●コスプレイヤーとファンを直接的に結ぶ
●100%が相手に渡る
●成長市場を抱えている
●暗号資産界の重要人物が支持
●コスプレ以外の市場への拡張性
世界最大級のコスプレサイトで使用できる
コスプレトークン(COT)は世界最大級のコスプレプラットフォーム「ワールドコスプレ(World Cosplay)」のサービス「キュアコス(Curecos)」で使われるユーティリティートークンです。
ワールドコスプレは世界180カ国、100万会員のコスプレイヤーやファンが集う グローバルコミュニティサイトであり日本語、英語を始め12の言語に対応しています。
このワールドコスプレイから派生する形で生まれた新たなプラットフォームがCurecosです。
Curecosは世界初の暗号資産でNFTの売買や投げ銭ができるコスプレサイトであり、世界初のコスプレ関連の分散型組織( DAO) を目指すプロジェクトでもあります。
このCurecos内で基軸通貨の役割を果たすのがコスプレトークン(COT)という位置づけになります。
好きなコスプレイヤーやクリエイターに投げ銭をしたり、NFTを購入したりする際のコインとして使われる他、クリエイターの独自コインの購入にも使うことができます。
コスプレイヤーとファンを直接的に結ぶ
Curecosの中ではコスプレイヤーやクリエイターは自身の独自コインを発行する事ができ、NFTも発行できます。
ファンは推しのコインやNFTをコスプレトークンを使って購入するという設計になっています。
コスプレイトークンは日本の暗号資産取引所(Zaifとサクラエクスチェンジ)でも扱っているので日本円に変える事もできます。
コスプレーヤーやファンを直接的に結ぶコインとしての役割が持たされているのです。
100%が相手に渡る
Curecosの非常に大きな特徴と言えるのが、投げ銭などの行為がコスプレトークン(COT)では応援する相手にほぼ100%贈られるという仕組みです。
Curecosでは、コスプレトークン(COT)で応援されたコスプレイヤーはコスプレトークン(COT)を100%受け取る事ができます。
別に送金手数料は発生しますがPolygonの仕様を使えばそれも格安にすることができます。
贈ったコインが相手に渡るのは当たり前の様に思えますが、実際には驚くべきことです。
例えばファンが直接相手に支援を贈る形態としてはShow Roomや17(イチナナ)の様な配信プラットフォームがあります。
こうした配信サービスではライバー(配信者)に対してハートや花火などの有料のギフトを贈る事ができますが、ファンが購入したギフトの金額の内、配信者に支払われる割合は驚くほど少ないのが一般的です。
半分貰える配信プラットフォームはほとんどありません。
あまり実績の無い配信者だと20%以下という事もザラにあります。
Curecosとコスプレトークン(COT)がコスプレイヤーとファンにとって秀逸な制度設計となっている事がわかります。
またコスプレトークン(COT)を贈ってくれたファンに対して、コスプレイヤー側はお礼にNFTを返礼するといった事もできます。
成長市場を抱えている
コスプレ市場と聞くと非常にニッチな市場をイメージしてしまいがちですが、市場は想像以上に拡大しています。
2021年9月に発表されたREPORT OCEANのレポートによると、2020年のコスプレ市場の世界的な市場規模はコスプレ衣装だけで36億2,500万ドル(約4200億円)に上ります。
もちろんコスプレ市場は衣装だけでは無くイベントや物販などさまざまな分野に及んでおり、控えめに見ても既に1.5兆円規模の市場に達していると見られます。
市場の成長も著しく、日本、中国、韓国、アメリカを中心に拡大が続いています。
この成長する市場を押さえる事ができれば自ずと大きな利益をもたらすことができると考えられます。
暗号資産界の重要人物が支持
2022年3月20日、佐々木健二氏がSNS内でコスプレイトークン(COT)の全面的な支持を表明してCOTの価格が急騰するという展開が見られました。
佐々木氏はイーサリアムのトークンセールに参加した後、カルダノ(ADA)の立ち上げにも関わった事で知られる暗号資産界の重要人物です。
当時は散々怪しいと言われていましたが、結果カルダノ(ADA)は暗号資産の時価総額トップ10に入るメジャーコインとなりました。
その佐々木氏の支持は大きな追い風と考えられます。
コスプレ以外の市場への拡張性
コスプレトークン(COT)を展開するCurecosは現時点ではコスプレという限定した市場での地位の確立を目指していますが、Curecosは将来的にはより広い分野へと拡張していく潜在能力を持っています。
コスプレ市場自体が昨今のハロウィンやディズニー、USJイベントでの仮装といった分野との親和性が高く、インスタグラムの様なSNSメディアとの相性も抜群です。
当然そうした分野との連携、拡張も視野に入れて発展していく事を目指すと考えられます。
市場の拡張性の高さはコスプレトークンにとっても魅力的です。
コスプレトークン(COT)の問題点
コスプレトークン(COT)の問題点・課題としてはどの様な事が考えられるでしょうか。
主なものとしては以下の項目が挙げられます。
●国際的な知名度が低い
●対抗勢力の台頭
国際的な知名度が低い
国際的な知名度が低い点はコスプレトークンの課題として挙げられます。
日本のコスプレファンにとってはWorld Cosplayは知られた存在であり、そこで使われるトークンと説明すればコスプレトークンは直ぐに理解されると思います。
但しコスプレファンでは無い一般の投資家にとってWorld Cosplayは知名度があるとは言えず、コスプレトークンとなると更に
対抗勢力の台頭
コスプレトークン(COT)を展開するワールドコスプレは現時点では世界最大のコスプレプラットフォームであり、強力な発信力・影響力を持っています。
同等のプラットフォームが台頭してくるのは容易ではありません。
但しワールドコスプレの発信力を脅かす存在が無いわけではありません。
その筆頭と言えるのがインスタグラムを始めとするSNSプラットフォームです。
インスタグラムはNFT機能を実装する計画を明らかにしており、実装されると自分のインスタグラム投稿をNFT化して直接マーケットプレイスで販売するといった展開が可能になります。
インスタグラムのユーザー数は圧倒的に大きいので、相当数の市場がこちらに流れるといった展開も考えられます。
一般的なSNSサービスにはできない独自のサービスを展開できるかどうかが大きな鍵になります。
今後の見通し
コスプレトークン(COT)は2022年2月21日現在で28円の価格を付けています。
国内取引所Zaifでの取引価格を見てみると、3月14日の取引開始直後に20円から66円まで跳ね上がったものの直ぐに下落が始まりその日の内に20円前後まで落ちました。
コスプレトークン(COT)は総発行枚数が10億枚とかなり少ないコインであるため、ポジティブなニュースがあれば価格が大きく跳ね上がる可能性があります。
まとめ
コスプレトークン(COT)はコスプレという非常に”尖った”文化、市場に焦点を当てて展開されたコインです。
独自性の高い市場のコインという事もあって草コイン的な扱いをされる時期も長かったのですが、地道な開発を続けて国内取引所への上場という所まで辿り着きました。
世界のコスプレ市場は成長を続けており、コスプレトークン(COT)も今後の展開が大いに期待されます。
多くのコスプレーヤーさんやファンの人達がハッピーになる様なコインに育って欲しいですね。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
コメント