ザ・サンドボックス(The Sandbox)とは?メタバースを代表するプラットフォームを解説。

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ザ・サンドボックス

ザ・サンドボックス(The Sandbox)は2021年後半に大きな飛躍を果たしたメタバース・プラットフォームです。
世界中に3,000万人のユーザーを抱え、ディセントラランドと並んでメタバース・プラットフォームの最大手と見られています。
旧フェイスブック社のメタ社への社名変更でも注目を集めた仮想3D空間「メタバース」の世界をいち早く実現してさまざまなサービスを展開しています。
このザ・サンドボックスの空間内で使われる通貨として開発されたのがSANDです。
ザ・サンドボックスの成長と共にSANDも急速に時価総額を増やし、有力な暗号資産(仮想通貨)に成長してきています。
今回は2022年注目のプロジェクトであるザ・サンドボックスを紹介します。

■PJ名称 ザ・サンドボックス(The Sandbox)
■英語表記 The Sandbox
■通貨名称 SAND
■通貨価格 313.9円*
■時価総額 3,418億円*
公式サイト

*2022.02.24.Coinmaekrtcap発表データによる。

※本サイト『コイン資産倶楽部』では、暗号資産(仮想通貨)と暗号資産を抱えるプロジェクトの混同を避けるために、両者を分けて紹介しています。
暗号資産のSANDの詳細については次の記事を参照下さい。

バイナンスのローンチパッド

ザ・サンドボックスは2020年8月にSANDのトークンセールを実施しています。
世界的な暗号資産取引所バイナンスが提供する投資プラットフォームである「バイナンス・ローンチパッド(Binance Launchpad)」を通じてトークンセールが抽選形式で行われ、300万ドル規模の資金調達に成功しています。
バイナンス自身も関連会社のバイナンス・ラボを通じてこのプロジェクトに出資をしています。

仮想空間で活動する

ザ・サンドボックス(The Sandbox)はプレイヤーが仮想空間を体験し、仮想空間内の所有者となり、収益化さえできてしまうユーザー主導のメタバース・プラットフォームです。
ザ・サンドボックスではユーザーをクリエイターとみなしており、全員が収益機会を得られるデジタル国家を発展させようとしています。
アーティストやクリエイター、プレイヤーが自分の創造力を存分に発揮できる環境を提供し仮想空間の中に経済システムや社会コミュニティを構築します。
ザ・サンドボックスの仮想空間の中では土地やアイテムを売買できたり、イベントが開催されたりと様々な経済活動、社会活動を行う事ができます。
ザ・サンドボックス内での経済活動を回す為の通貨がSANDという位置づけになります。

メタバース・プラットフォームとは

メタバース(Metaverse)は古代ギリシャ語に由来するMeta(超越した)と英語のUniverse(宇宙、世界)を繋げた造語で「(現実を)超越した世界」、いわゆる仮想空間を指す言葉です。
技術の進化と共に以前よりもリアルにスムーズに様々な事が可能になった仮想空間という意味合いでメタバースという言葉が使われる事が多い様です。
実際、現在では仮想空間の散策に留まらず、経済活動や創作活動、他の人とのコミュニケーションなどが高いレベルで実現できる様になってきています。
仮想空間内でこうしたサービスを総合的に提供するものが一般に「メタバース・プラットフォーム」と呼ばれています。

イーサリアムのブロックチェーン

ザ・サンドボックスはイーサリアムのブロックチェーンを利用して作られています。
独自の暗号資産SANDもイーサリアムの規格(ERC20規格)で発行されたトークンです。
イーサリアムのネットワーク(ブロックチェーン)で動く有力なプラットフォームサービスとも言えます。

アニモカブランズの存在

ザ・サンドボックスを展開するのはアーサー・マドリッド(Arthur Madrid)氏セバスチャン・ボーゲット(Sebastien Borget)氏が共同創業したザ・サンドボックス社です。
ザ・サンドボックス社の本拠地はフランス、パリにありますが、経営的には香港に拠点を置くアニモカブランズ(Animoca Brands)社の関連子会社になります。
アニモカブランズ社はブロックチェーンゲームやデジタル分野の事業を手掛ける注目の企業です。
アクシーインフィニティオープンシーダッパーラボといった業界を代表するプロジェクトに投資を実施している事でも注目されています。
NFTやブロックチェーンゲームの世界でも大きな影響力を持つ存在です。
ザ・サンドボックスにもこうした関連プロジェクトと連携した動きが出てくると考えられます。

何ができるのか

ザ・サンドボックス(The Sandbox)はイーサリアムのブロックチェーン上で動く仮想空間を舞台に様々なサービスを提供するプラットフォームです。
ではザ・サンドボックスの仮想空間では一体何ができるのでしょうか。
主なものとしては以下の項目があげられます。

●アバターを使って参加する
●仮想の土地を売買できる。
●ボクセルアートの制作
●土地でイベントを開催できる
●NFTマーケットプレイスでの売買

アバターを使って参加する

ザ・サンドボックスでは自分のアバター(分身)を使ってイベントに参加したり、他のユーザー(アバター)とコミュニケーションを取ることができます。
この辺りはネットゲームと近い感覚になるかも知れません。
実際、ザ・サンドボックスはユーザー主導のゲームプラットフォームとも紹介されています。
但しゲームを進める手順やルールなどは決まっていないので、自由に散策する事ができます。

仮想の土地を売買できる。

ザ・サンドボックスでは仮想空間内の土地『ランド(LAND)』を購入する事ができ、既に2万人以上のランド保有者が存在しています。
1LANDは縦96m✕横96m✕高さ128mの大きさの仮想の土地です。
ランドはザ・サンドボックス内の土地で最大166,464区画迄と上限が決められています。
また複数のランドを合わせた地域(エステート)という単位もあります。
エステートは9LAND〜576LANDで構成されています。
ランドの購入情報はイーサリアムのブロックチェーンに記録されるので土地の所有者を明確にする事ができます。
技術的には各ランドはERC721という規格のNFTとなっており、このNFTを保有する事で土地の所有者となります。
購入したランドはザ・サンドボックス内のマーケットプレイスで売買できる他、日本でもコインチェックが展開するコインチェックNFTでも取引する事ができます。

ボクセルアートの制作

ザ・サンドボックスでは「VoxEdit(ボックスエディット)」という無料ツールを使って建物やアイテムなどを作成する事ができます。
立方体の画像(ボクセル)を組み合わせたり積み上げたりして自由にモノを創る事ができ、作成したアイテムや小物などは販売する事もできます。
ザ・サンドボックスでは、VoxEditで創ったボクセル作品を使ってゲームをする事ができます。
無料のツールを使って仮想空間上に3Dゲームを作る事もできます。

土地でイベントを開催できる

ランドの所有者は自分のランドでゲームやイベントを主催する事ができます。
ランドを貸し出して賃料を貰う事もできます。
賃料はSANDで受け取ります。
ザ・サンドボックス内には企業や事業者が保有している土地(LAND)も多数あり、そうした場所では本格的なイベントを開催している事もあります。
ユーザーは興味のあるイベントに参加することができます。

NFTマーケットプレイスでの売買

ザ・サンドボックスにはマーケットプレイスが用意されていて、アイテムや土地を売買する事ができます。
アイテムや土地は全てNFT化されているのでNFTとしてマーケットプレイスでやり取りする事ができます。

コインチェックでも買える

先程も触れましたが、ザ・サンドボックス内の土地(ランド)は日本の暗号資産交換会社コインチェック社が展開するマーケットプレイス「Coincheck NFT」でも購入・販売する事ができます。
コインチェックが購入していたザ・サンドボックス内の土地を売りに出す事もあります。
日本の会社が運営するマーケットプレイスで売買できるのは心理的にもハードルが下がりますね。

ザ・サンドボックスの問題点

さまざまなメリット、楽しみ方ができるザ・サンドボックスですが、一方ではまだまだ課題も残ってはいます。
主な課題としては以下の項目があげられます。

●ザ・サンドボックスの永続性への不安
●競合プロジェクトの存在
●参加するハードルが高い
●手数料の高騰

ザ・サンドボックスの永続性への不安

まずザ・サンドボックスというプラットフォームが人気を維持拡大して永続していけるかという不安があります。
元々仮想空間でさまざまな活動ができるプラットフォームとしては2003年に運営を開始した「セカンドライフ」がありました。
セカンドライフは一時は大変な盛り上がりを見せ、日本でも多くのメディアで紹介されていましたが、その後失速してユーザーは大幅に減ってしまいました。
ザ・サンドボックスが同じ轍を踏んでしまわないかという疑念は常にあります。

競合プロジェクトの存在

永続性への不安にも通じる事ですが、競合プロジェクトの存在も大きなリスク要因です。
仮想空間のプラットフォームとしてはディセントラランドもザ・サンドボックス同様に大きな人気を集めています。
また今後この市場にはメタ社(フェイスブック社)を始めとする巨大企業が相次いで参入してくる事が予想されており、そうした競合プロジェクトとの競争を制して確固たる地位を築いていけるかは未だ未知数です。

参加するハードルが高い

ザ・サンドボックスに参加する為のハードルがやや高いという点も課題と言えそうです。
ただザ・サンドボックスの空間の中を覗くだけなら一般的なアカウント登録だけで参加する事ができるのですが、そこから更に何かをしようとする際には自分のウォレットを接続する必要があります。
本サイト「コイン資産倶楽部」の記事を読んで下さっている人なら問題無いかも知れませんが、一般社会で独立したウォレットを知っている人は少数派です。
一般層のユーザーをザ・サンドボックスの世界に惹き込むにはこの辺りが課題になりそうです。

手数料の高騰

ザ・サンドボックスはイーサリアムのブロックチェーン上に構築されている世界である為、イーサリアム(ETH)の送金手数料高騰の影響を受けています。
イーサリアム(ETH)では取引が飛躍的に増加した事で送金手数料が高騰し、大きな問題となっています。
何度か改善策を実施していますが未だ完全な解決には至らずイーサリアムのブロックチェーンを利用したサービスに影響を与えています。

まとめ

ザ・サンドボックスは各方面から熱い視線を注がれるメタバース分野を代表するプラットフォームになるべく開発と展開を進めています。
既に仮想の土地が数千万円で取引されるなどこれまでに無い資産を生み出しています。
競合の出現や送金手数料の高騰など課題もありますが、今の所視界は良好と言えそうです。
日本のコインチェックでも土地が購入できるので日本のユーザーに取っては取り組みやすいかも知れません。
今後の展開によっては大きな成長を果たすかも知れません。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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