金融庁がバイナンスに警告⁉その内容と今後の影響を解説

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バイナンスに警告

2020年6月25日、日本の金融庁が世界有数の仮想通貨(暗号資産)取引所「バイナンス」に対して警告書を発したことを公表しました。
なぜ金融庁が海外の取引所に対して警告を出したのか、なぜこのタイミングだったのかと疑問点も少なくありません。
現時点では金融庁の意図には分からない点も多いですが、が何を狙っているのか、またこれによってユーザー側にどんな影響があり得るかについて見てみたいと思います。

バイナンス

バイナンス(Binance)は日本でもっとも知名度の高い海外の仮想通貨取引所です。
2017年7月に香港で設立されると、僅か後半年で仮想通貨の取扱高で世界1位に躍進し衝撃を与えました。
2021年6月27日のCoinmarketCapの取引所ランキングでも第1位に位置しており、文字通り仮想通貨市場を代表する取引所といえます。
本拠地は香港からマルタ共和国、更にケイマン諸島へと移し、現在は公開されていません。
取扱いコインの種類が非常に多く手数料も安いなど数多くのメリットを持っています。

■取引所名 バイナンス(Binance)
■設立時期 2017年7月
■時価順位 第1位*
■公式HP  https://www.binance.com/

*2021.06.27. CoinmarketCap 取引所ランキングデータ参照による

日本在住者への事業はダメ⁉

金融庁「無登録で暗号資産交換業を行う者について」というタイトルで、バイナンス(Binance Holdings Limited)に対して警告を発したことを公表しました。
警告の理由は「インターネットを通じて、日本居住者を相手方として、暗号資産交換業を行っていたもの」という事でした。
確かにバイナンスは日本のユーザーにも利用者が多い取引所と見られており、金融庁としても注視していたことは確かでしょう。

英国も事業禁止を通告

日本の金融庁と歩調を合わせる様に、英国でも6月26日、金融行動監視機構(Financial Conduct Authority/FCA)がバイナンスに対して警告を発し、英国国内での広告や販促を含めた事業活動を禁止sすることを発表しました。
バイナンスは自社のサイトやSMSを含むコミュニケーションツール上で英国国内での事業が認められなくなったことを明記するよう求められています。

実は警告は2度目

金融庁がバイナンスに警告を発したのは今回が初めてではありません。
2018年3月23日にも同様の警告を出しています。
この時も理由は「インターネットを通じて、日本居住者を相手方として、仮想通貨交換業を行っていたもの」となっており、文言は”仮想通貨””暗号資産”に変わっただけです。
尚前回はバイナンスの所在地が「香港」だったものが今回は「不明」になっています。
金融庁は2021年5月28日にByBitを運営するBybit Fintech Limited(シンガポール)に対しても同様の警告書を発出しており、海外取引所の動向を警戒している状況が伺われます。

法律的な背景

日本は2017年の改正資金決済法によって仮想通貨(後に暗号資産に変更)が定義され、仮想通貨(暗号資産)の売買や交換などの事業は国の基準を満たして認可を得た事業者でなければ行えない登録制となりました。
取引所の運営などを行なう仮想通貨(暗号資産)交換業者のルールも整備され、登録していない(抹消された)事業者は国内での仮想通貨交換業ができないことになっています。
バイナンスは認可を得ていないので日本在住者向けの業務は行えないという話になります。

警告の与える影響

日本のユーザーがもっとも気になっているのは、警告がバイナンスのサービスにどの様な影響を与えるかという点だと思います。
2021年6月時点では不明な点が多いですが、考えられる主なシナリオとしては以下の形が考えられます。

①.変更無し
②.サイトから日本語表記が消える
③.日本在住者のKYC登録ができない
④.日本在住者のアカウント凍結

①.変更無し

バイナンスが警告を一切無視(スルー)して何らサービスに支障がないという展開も可能性としてはあります。
バイナンスは金融庁の警告書の中でも本社所在地が不明となっており、実際に捜査をするとなると、どこの国の法律に従って進めれば良いかも定かではありません。
バイナンス側に開き直られると金融庁も困るというのが正直な所だろうと思います。
実際金融庁の要請を無視して日本人向けの活動をしている海外の業者は少なくありません。
但し過去にバイナンスが日本、米国、中国などの金融当局のアナウンスを一切無視したケースは殆ど無く、警告を完全にスルーするという可能性は低いと思われます。

②.サイトから日本語表記が消える

金融庁は以前にも主要な海外取引所に対して日本向けの営業活動をしない様要請を行っています。
この際バイナンスは、取引所サイトの言語選択メニューから日本語の表記を無くすという対応をしました。
期待も込めて今回もこうした対応に終わる可能性は高いと考えています。
過去の事例からみれば、各国の金融当局に正面から対立することはせず、相手側の顔もある程度立てながら落とし所を探すのが「バイナンス流」とも言えるので、こうした形で収束するのがユーザーにとっても望ましい展開です。

③.日本在住者のKYC登録ができない

バイナンスが日本在住者の本人確認登録(KYC)を受け付けないことを厳格化することも考えられます。
日本在住者のKYCを認めない海外の取引所は既にいくつか存在するので、これを厳格化する可能性はあります。
ただバイナンスの場合はKYCを行わなくても一定額(2BTC)までの出金ができるので、殆どの人は影響を受けずに利用できることになります。

④.日本在住者のアカウント凍結

ユーザーにとって最悪のシナリオは、バイナンスが日本在住者のアカウント停止出金停止などの措置を実施することです。
ただKYCを行っていないアカウントも含めて日本在住者のアカウントを停止するのは現実的とは言えません。
日本の取引所などへの送金(出金)を停止する方が現実的ですが、海外の資産が日本に入ってくるのを阻止するのは日本にとってはメリットがありません。
誰も得をしない措置なので、現時点ではここまで厳しいことにならないのではという見方をする関係者が多いようです。

海外との格差は大きい

認可性である以上、金融庁が海外取引所の活動に神経を尖らせるのは無理も無い所ですが、そもそもなぜユーザーが海外の取引所を使おうとするのかを考えるべきだという意見も多いです。
国内取引所海外取引所との間にはコインの品揃えや手数料の点で雲泥の差があります。
日本では金融庁の認可リスト(ホワイトリスト)に乗ったコインしか取り扱えないので、コインが限られるのは分かりますが、消費者保護と言いながら何でこのコインが?と思うようなコインが認められていたりします。
またアルトコインの販売所での取引は他の金融商品では見られないほどの買値と売値の差(スプレッド)が設定されて居たりします。
海外との差は大きく、リスクを負ってまで海外取引所を使うユーザーが続出してしまうのです。

まとめ

仮想通貨(暗号資産)は他の金融商品とは違って、国外のアカウントにも資産を簡単に移すことができます。
そのため国の規制のコントロールが難しく、金融庁も対策に苦慮しています。
願わくば国内の取引所をもっと利用しやすい環境を整備してもらって、寧ろ海外の投資家を日本に呼び込むような市場にして貰いたい所です。
ByBitバイナンスへの警告については、とにかくユーザー側が損失を負わない形で収束してくれることが一番です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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