日本の暗号資産規制① 仮想通貨の定義と規制

各国の暗号資産状況
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2020年5月に新しい法律が施行

2020年5月1日、日本の暗号資産の今後に大きな影響を与える改正資金決済法が施行されました。
仮想通貨の名称も暗号資産に変わり、以後日本の暗号資産に関係する政策・規制はこの改正資金決済法を基準に行われていくことになります。
何が変わり、日本の暗号資産規制はどのようなものになるのでしょうか。
時系列を追って3回に渡って日本の暗号資産の規制についてお伝えします。
今回は最初に仮想通貨を規定した2017年の規制について説明します。

日本が世界に先駆けて仮想通貨を定義

暗号資産に関する法律が定められたのは2017年のことです。
それまで日本では「資金決済法(資金決済に関する法律)」によって商品券や電子マネーに関するルールを定めていましたが、暗号資産(仮想通貨)の定義やルールを定める法律はありませんでした。
暗号資産(仮想通貨)が普及し社会的な影響力を強めて行く中で、暗号資産(仮想通貨)に対する法整備の必要性が高まって行きます。
この情勢を受ける形で資金決済法が改正され、 2017年4月1日に「改正資金決済法(正確には資金決済に関する法律(平成二十八年法律第六十二号)」が施行されました。
改正資金決済法は別名「仮想通貨法」とも呼ばれ、この法律で日本が世界に先駆けて仮想通貨を法的に定義しました。

仮想通貨の定義

2017年の改正資金決済法における「仮想通貨」とは(原文が難しいので要約ですが)以下の条件を満たすものになります。

●物品の購入、借り受け、サービスの代価として不特定の者に使用可能不特定の人を相手に売買ができる財産的価値
●電子的な方法で記録され、移転可能なもの
●同様な価値と相互に交換ができるもの
●国内外の法定通貨と通貨資産を除いたもの

この定義によって、暗号資産(仮想通貨)が初めて支払手段であり財産的価値を持つと法的に認められる事になりました。
改正資金決済法の施行前には暗号資産(仮想通貨)は「モノ」という扱いだった為、例えばビットコインなど暗号資産(仮想通貨)の売買には消費税が掛かっていました。
法律で暗号資産(仮想通貨)が支払手段の1つと定義付けられた事で、2017年7月から暗号資産(仮想通貨)は消費税の課税対象では無くなりました。

仮想通貨1号と2号!?

また2017年の改正資金決済法では暗号資産(仮想通貨)を2種類に定義しています。

●1号仮想通貨
・不特定の人に対しての物の売買に使用できるもの
・ビットコイン(BTC)など

●2号仮想通貨
・1号仮想通貨と交換できるもの

登録制度

更に改正資金決済法では暗号資産(仮想通貨)の売買や交換などの事業を「仮想通貨交換業」と定義し、国の基準を満たして認可を得た事業者でなければ事業を行えない登録制となりました。
この制度によって、ほとんど法的な規制が無かった仮想通貨事業に金融庁の監督規制が入る事になりました。仮想通貨交換業者には

●帳簿書類の作成·保存義務
●報告書の提出義務
●立入検査等
●業務改善命令
●登録の取消/抹消

といったルールが整備され、登録していない(抹消された)事業者は国内での仮想通貨交換業ができないことになりました。
また仮想通貨交換業者はマネーロンダリング規制の対象業者に含まれ、利用者や資産の流れを補足できる体制を構築するよう求められる事になりました。

仮想通貨の税制

税金面では仮想通貨は決済手段であり財産的価値があると定義された事で、2017年12月に国税庁から暗号資産(仮想通貨)の売買で得た利益は所得税の対象という見解が出されました。
これにより2019年10月現在、仮想通貨取引で得た利益は所得税の「雑所得」として計上する事になっています。
雑所得は他の所得と合算した総額に対して税率が決まる総合課税項目なので、雑所得で大きな利益を計上すると給与所得などの税率も上がります。
給与所得とは切り分けて課税される株式の利益などとは異なっている為注意が必要です。
将来的には株式などと同じ分離課税の項目に変更されるものと思われます

登録業者

法律改正を受けて金融庁は仮想通貨交換業者の登録受付を始め、2017年9月29日に最初の仮想通貨業登録業者11社を発表しました。
その後の二次登録などを経て事業者が登録されています(2019.1.時点)。

●㈱マネーパートナーズ
●QUOINE㈱
● ㈱bitFlyer
●ビットバンク㈱
●SBIバーチャル·カレンシーズ㈱
●GMOコイン㈱
●ビットトレード㈱
●BTCボックス㈱
●㈱ビットポイントジャパン
●㈱DMM Bitcoin
●㈱東京ビットアルゴ
●エフ·ティ·ティ㈱ ● ㈱BITOCEAN
●㈱フィスコ仮想通貨取引所
●テックビューロ㈱
●㈱Xtheta

みなし業者

また未登録の事業者であっても、登録制度の発足前から仮想通貨交換業を営んでいる業者に関しては、事業者登録拒否の決定がされる迄は事業を継続できる事になりました。
いわゆる「みなし業者」と言う扱いです。
Coincheck社などはこのみなし業者として扱われていました。

ホワイトリスト

また登録業者が国内での売買に取扱いができるのは金融庁が認可した仮想通貨に限られます。
認可通貨は「ホワイトリスト」とも呼ばれており、国内で登録業者が取り扱う仮想通貨は全てホワイトリストの仮想通貨になります。
みなし業者では二部認可外の通貨が残っていますが、認可外のものについては取扱いがでくなくなる可能性があります。
ホワイトリストの仮想通貨は以下の通りです(2019.1.時点)。

●ピットコイン
●BTC
●ビットコインキャッシュ BCH
●リップルXRP
●NEMXEM
●イーサリアム ETH
●イーサリアムクラETC
●モナーコイン MONA
●ザイフZAIF
●フィスココイン FSCC
●ネクスコイン NCXC
●カイカコイン CICC
●カウンターパーティー XCP
●ストレージコインエックスSJCX
●ペペキャッシュPEPECASH
●ZenZen
●キャッシュQASH
●リスクLSK
●コムサCMS

まとめ

このように暗号資産(仮想通貨)事業をめぐる法制度が整備されて行くに従って暗号資産(仮想通貨)の自由度が狭まると言う面も当然あります。
国内で取り扱えるコインの少なさなどは代表的な事例です。
その一方で規制によって市場としての信頼度が大きく向上する事も確かです。仮想通貨関連の事件が起こる度に監理や規制も見直されて行き、質が上がって行きます。
これはかつて株式やFXなど他の金融商品も通ってきた道です。
信頼性の高い市場には機関投資家などのマネーが流れてきます。
そうなれば法制度の面で世界の先頭を進む日本に大きなアドバンテージがもたらされるかも知れません 。
今日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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