ビットコインとは!?仮想通貨の王者を解説

暗号資産(仮想通貨)
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ビットコイン(Bitcoin)

(※2021.1.3.改訂)
ビットコイン(BTC)は2008年にSatoshi Nakamotoと名乗る謎の人物によって提唱され、翌2009年に実現した、世界で初めて実用化された仮想通貨(暗号資産)です。
通貨単位はBTC。補助単位としてsatoshiがあります。
2021年1月3日時点の時価総額は約63兆円となっており、仮想通貨の世界で圧倒的な存在感を誇っています。

※ 2021.01.03.CoinMarketCap発表データによる。
※※2019.06.01.CoinMarketCap発表データによる。

PJ名称 ビットコイン
■コイン名 Bitcoin
■通貨単位 BTC
■補助単位 satoshi
■通貨順位 1位* (前回1位)
■通貨単価 336.9万円*(前回998,994円**)
■時価総額 62.4兆円* (前回17.8兆円**)
■公開時期 2009年
■発行上限 2,100万枚
■提唱者  サトシ・ナカモト

仮想通貨(暗号資産)の市場でビットコインの存在感は圧倒的です。
ビットコインが別格の存在である事から、仮想通貨の世界ではビットコイン以外のコインの総称として「アルトコイン」という言葉まで生まれました。
アルト(ビットコインの他の、代わりの)なコインでアルトコインです。
仮想通貨市場の将来的な展望については様々な意見がありますが、現時点ではビットコインが仮想通貨の中心にいる事は間違いありません。
ビットコインは2017年に一年を通じて価格が上昇を続け、仮想通貨全体の値上がりを牽引しました。
2017年12月には1BTCが230万円を超える高値を付けて大きな話題となり、その後低迷期もありましたが、2020年12月17日に再び最高値を突破し、2021年1月3日現在ビットコインの価格は330万円を突破しています。

ビットコインの始まり

2008年10月31日、Satoshi Nakamotoと名乗る人物が、 暗号技術に関するメーリングリストに電子通貨に関する論文を投稿しました。
暗号通貨の構想をまとめた論文(ホワイトペーパー)の発表です。
ビットコインの、そして仮想通貨(暗号資産)の歴史はここから始まりました。
Satoshi Nakamoto氏の国籍や身元については諸説ありますが未だに謎のままです。
時々「私がサトシ・ナカモトです」という人が出てきますが、大概はビットコインの技術について何も答えられない素人みたいな人が出てきてお茶を濁しています。

翌2009年の1月には早くもビットコインのソフトウェア・プログラムがネット上に発表され、ビットコインが実質的に動き出します。
とはいえビットコインも、当初は小さなネットコミュニティの中で面白がってゲームの感覚でやり取りされるアイテムに過ぎませんでした。
実際にビットコインが通貨的機能を持つものとして動き出すのは2010年以降の事です。

伝説のピザ

2010年5月17日、 米国フロリダ州に住むプログラマーのラズローさんが、使い道の無かったビットコインを使って何か物を買えないかと考えました。
そこでラズローさんがビットコインフォーラム(ネット上のフォーラム)で「ピザ2枚と10,000BTCの交換」を冗談半分・本気半分で提案した所これに応じる人が現れました。
5月22日には代理注文されたパパ・ジョンズのピザ2枚(25ドル)がラズローさんの元に届けられ、初めてビットコインで物が買えた日となりました。
代金はピザ2枚10,000BTCという、今となっては冗談の様な金額です。
2019年6月1日現在、 1BTC=95万円ほどですから、1枚48億5000万円ピザという事になるでしょうか。
以来、仮想通貨の歴史にとって2010年5月22日は特別な日となり、毎年5月22日には「ビットコイン・ピザ・デー」として世界中の仮想通貨コミュニティがお祝いをしています。

因みにビットコインでピザを「注文」したラズローさんですが、その後はビットコインに実装するライトニングネットワーク技術の開発に携わっているそうです。
ライトニングネットワークのテストでは、最初にピザを注文されたと言いますから酒落が効いていますね。
テスト発注時のピザの支払いは0.00649BTCだったという話です。

実体は電子的な暗号です

日本円やUSドルと言った通常のお金(法定通貨)であれば、通貨を発行している政府や中央銀行が後ろ盾となって通貨としての価値を保証(担保)してくれます。
ところがビットコインにはその担保となるものが何もありません。
多くの人がこれはお金だと思えばその中ではお金の様に流通しますが、皆が違うと思えば紙くずとなります。
いや紙くずでさえありません。
ビットコインの実体はただの電子的な暗号データに過ぎません。
それでも世界中で多くの人が通貨として認識している事で、ビットコインの取引が成立しているのです。

値動きは激しい

ビットコインの金額は2017年初頭には10万円を上回る程度でした。
それが2017年12月には230万円を突破した後、翌月には一気に90万円台迄急降下しました。
ビットコインの値動きが大きい事は間違いありません。
価格変動のリスクは高く、資産の多くを預ける様な投資先には向いていません。
但し元々の家計から離れているお金や、リスクを取れるお金でビットコインを持つというのであれば面白い投資(投機)対象になると思います。

優れた送金·決済機能

ビットコインを始めとする仮想通貨は、相手のウォレットの住所(アドレス)さえ分かればネット上で簡単に他のウォレットに送る(送金する)事ができます。
インターネットの環境さえあれば、基本的に国内・国外の区別も無く自由に送金をする事ができます。
送金に必要な手数料も極めて安い水準に設定されていました。
特に初期には、海外送金の手数料に比べて圧倒的に安く送金できるという点がビットコインの利点として盛んに取り上げられていました。
但し1BTCの金額が1円以下だった頃に定められた手数料水準は、その後のビットコインの価格の高騰によって圧倒的に安い金額では無くなり、送金手数料のメリットは語られなくなりました。

100円からでも買える

ビットコインは何百万円といった金額が付いていますが、実はごく小額から購入できるのもビットコインの大きな魅力です。
ビットコインは基本的には取引所あるいは販売所で売買されますが、その最低単位は0.01BTC~0.00000001BTCと言う単位からとなっています。
値動きが大きい事もあり簡単に設定できませんが、100円以下の金額でも買えてしまうと言う状況です。
取引所の入金・出金費用も有るので実際にはもう少し費用が掛かりますが、非常に小額から始められる事は御理解頂けると思います。

補助単位satoshi

ビットコインにはBTCという単位で表されますが、補助単位としてsatoshiと呼ばれる単位があります。
1satoshi=0.00000001BTCとなります。
殆ど冗談みたいな単位設定ですがこれで合っています。
1億satoshiが1BTCです。
ビットコインの技術的な特性により、1BTCを0.00000001まで分割できる事からこの設定になっています。
satoshiの単位名はビットコインの開発者、サトシ・ナカモトのサトシから取られています。
海外の金融メディアなどではMBTC(ミリBTC)やμ BTC(マイクロBTC)といった表現も使われています。
・1MBTC=0.01BTC
・1uBTC=0.000001 BTC
ですが、日本ではまだ余り使われず、メジャーとは言えない表記です。

ブロックチェーン

ビットコインを始めとする仮想通貨はブロックチェーンと言う基幹技術によって支えられています。
ブロックチェーン技術「分散型台帳管理技術」とも言われます。
時々用語の定義に突っ込みを入れる人がいるのでもう少し詳しく言うと、分散型台帳を実現する為の技術がブロックチェーンと言う関係性があります。

この分散型台帳による管理が実現した事によって、ビットコインは法定通貨には無い「管理者がいない」という性質を獲得しました。
法定通貨であれば、政府機関や中央銀行が通貨を管理しています。
ところがビットコインでは中央銀行の様な通貨の管理者が存在しません。
取引のデータは世界中の無数にあるコンピューターに分散して保管されます。
この特性によってビットコインは国や銀行の支配下に無く、簡単に国家という壁を超える事ができる通貨という特性を持ったのです。
ビットコインの中央集権的ではない通貨という特性に惹かれた人も多く、ビットコインの開発コミュニティには優秀な人材が集まる様になってきました。
非中央集権型である点はビットコインを語る時に欠かせない特徴の一つです。

ビットコインを手に入れる方法

ビットコインを手に入れるには以下の方法があります。

①掘る(マイニング)
②購入する
②交換する
④受け取る
⑤貰う

といった方法です。
もちろん非合法な方法(盗む、ハッキングする)は除いてありますよ。

ビットコインを手に入れたと言っても、その実体は電子的な暗号データなので実物のコインが貰える訳ではありません。
時々ビットコインの実物っぽいコインの写真が出てきますが、あれは飽く迄イメージしやすいようにと疑似コインとして造っているだけです。

ビットコインを掘る(マイニング)

最初の段階ではビットコインはもっぱら「掘る」ものでした。
正しくはマイニングと言います。

マイニングの報酬額

ビットコインにはマイニングによって報酬(ビットコイン)が貰えると言う仕組みがあります。
ビットコインを支えるブロックチェーン技術によって、 ビットコインでは10分毎に取引(移動内容)を記録した情報の固まり=ブロックを生成します。
新しいブロックが出来る度に既存のブロックにそれを繋げて行くのですが、その時に複雑な計算処理をする事で得られる特定の値を付けて繋ぎます。
コンピューターでその計算処理を行ない、 特定の値を最初に見付けた人に報酬としてビットコインが付与されます。
これがマイニングの基本的な仕組みです。

計算処理に参加する側から見ると、インターネット空間の中にビットコインが埋まっていて、それを掘り当てた人が貰えると言ったイメージになります。
この辺りは金の採掘にもよく似ており、実際、それをイメージして制度設計したものと 思われます。
ビットコインではマイニングの成功者(最初に発見した人)に、報酬として12.5BTCが付与されます。
2019.06.01.時点の1BTCの価格が90万円程なので、約1,125万円の報酬と言う事になります。
ただし採掘できるビットコインの量には上限があります。
ビットコインのマイニング報酬額は約4年の期間毎にほぼ半減する設定になっています。
次の半減期を迎えると、 1回のマイニング報酬額6.25BTCに下がる訳です。
約120年後にはビットコインは掘りつくされる事になります。

個人のマイニングは難しい

マイニングの作業自体はパソコンが有り、インターネット環境が有れば個人でも可能です。
マイニング用のソフトをダウンロードして起動させれば、 普通に作業はできます。
但しマイニングに成功する可能性は殆どありません。

ビットコインの価値が上昇して行くに連れて、マイニング作業には企業や投資家が参加してくる様になりました。
マイニングはコンピューター(CPU)の処理能力が物を言うものである為、 企業が マイニング専用マシンを開発してマイニングに参加してくる様になると、個人が太刀打ちできる話競争では無くなってしまったのです。
またマイニングにはコンピューター(CPU)をフルパワーで稼働させ続ける必要が有り、作業には大きな電力を必要とします。
電気代が非常に高い日本国内では、基本的に採算ベースに合わないものになっています。
こうした事情も有って、SBIグループ、GMOグループと言った企業グループは、海外の電気料金の安い地域にマイニングセンターを作って、本格的にマイニングに参加しています。

マイニングファーム

こうした状況から、 現在では個人用PCでのマイニングは現実的ではありません。
ただ矛盾する様ですが、 決して個人がマイニングに参加する方法が無い訳ではありません。
例えばマイニングマシーンを集めて稼働させる「マイニングファーム」と言う形態が あります。
マイニングマシーンを購入して、 マイニングファームに預ける形でマイニング収益を受け取ると言う方法です。
実際にはマイニングファームで稼働させるマシーンの権利を購入する、と言う形態が多いです。
なのでマイニングによってビットコインを獲得すると言う方法も無くなっている訳ではありません。

ビットコインを購入する

ビットコインを手に入れるもっとも一般的な方法は、 やはりビットコインを購入すると言う方法だと思います。
通常は仮想通貨の取引所(販売所)で購入する事になります(正しくは暗号資産交換業者と言います)。
日本では金融庁に登録された貨暗号資産交換業者だけが仮想通貨(暗号資産)の仲介・交換を行なう事ができます。
ビットコインについては国内のほぼ全ての交換業者で扱っています。
ビットコインを扱っている交換業者にまず取引用の口座 (アカウント)を開設し、口座にお金を入金して購入する形が一般的です。
代表的な事業者としては以下の様な業者があります。

●ビットフライヤー
●テックビューロ (Zaif)
●コインチェック
●DMMコイン
●GMOコイン
●SBIバーチャルカレンシー

ビットコインを受け取る

販売した品物やサービスの代金をビットコインで受け取る事もできます。
お店が対応していれば、 ビットコインで支払う事もできると言う事になります。
既にビックカメラなどではビットコインでの代金の支払いが可能になっています。
ビットコインの支払いを受けるには専用のリーダーか、ソフトのダウンロードが必要ですが、特別高価な投資が必用な訳ではありません。

ビットコインを貰う

安直な方法ですが、ビットコインを貰う方法もあります。
キャンペーンで貰う、サイトで貰う、アプリで貰う、など色々あります。
一回に貰える額は小額である事が殆どですが、小額であっても、ほとんどノーリスクで獲得できますので、個人的にはやらない手は無いと思っています。

ビットコインを貰うには受け取る為のウォレット(ネット上のお財布)が必用になります。
交換業者で口座(アカウント)を開設すれば、自分用のウォレットを作って貰えます。

まとめ

ビットコインの登場によって、 仮想通貨(暗号資産)という新しい世界の扉が開かれました。
それは今までのお金の概念を揺るがす程に、充分衝撃的でかつ魅力的な ものでもありました。

ビットコインは未だ未成熟なシステムであり、技術的な問題も数多く抱えています。
ビットコインよりも優れた機能や特徴を持ったコインも続々と現れています。
それでもビットコインは依然として圧倒的なシェアを誇り、技術的な課題を克服する為の多くの開発が進んでいます。
ビットコインには仮想通貨の中でも層の厚いコミュニティを持っており、 幾多の問題をブレイクスルーによって解決していける可能性は高いと考えています。
今後もビットコインの動向には注目するべきですよ。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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