NFTに特化したイベント
2021年10月16日、仮想通貨(暗号資産)、ブロックチェーン業界の最重要トレンドとも言える『NFT』に特化したイベント『Japan NFT LIVE Performance Festival 2021』が東京・五反田で開催されました。
NFTの注目プロジェクトの代表が複数参加し、NFTの活用事例としてクリエイター達のデモンストレーションも見ることができるとても魅力的なイベントです。
サブタイトルには「ブロックチェーンが魅せる未来#5」とあります。
まさにこれからのブロックチェーンの鍵を握る様なプロジェクトがあるかも知れません。
これは観に行かなければということで会場で話を聞いてきました。
新ITバレー 五反田
五反田は渋谷や新宿、銀座といったエリアと比べると地味な印象もありますが、近年は新しいITベンチャーやスタートアップの集積地として注目されています。
IT企業が集積し渋谷ビットバレーの愛称も浸透する渋谷地区とも近く、オフィスの賃料も比較的安いという利点から数十社のスタートバレーが五反田に集まって来ています。
「五反田バレー」の愛称も目に付く機会が徐々に増えてきました。
そんな五反田エリアの東幸ビルにあるイベントスペースで今回のイベントが開かました。
Japan NFT LIVE Performance Festival
Japan NFT LIVE Performance Festival 2021は「フィジカルとデジタルの境界線を越えて、NFTのあらゆる可能性をライブで体験できるリアル空間」(主催者)を提供するイベントです。
マニア向けのクローズなイベントでは無く、誰もがNFTの魅力と可能性を楽しみながら体験できる形のイベントとなっています。
今回のJapan NFT…は三部構成になっており、一部はカンファレンス、二部はパフォーマンス、三部はライブの構成で色々なNFTの世界を見せてくれます。
■名称 Japan NFT LIVE Performance Festival 2021
■日程 2021日10月16日(土)
■時間 14:00～20:00(開場受付/13:30～)
■料金 無料(第3部は有料)
■会場 五反田・GOTANDA G＋
東京都品川区西五反田2-5-2 五反田東幸ビル2F
■主催 JNLPF2021 実行委員会
■企画 Crypto2.0ProtocolTerminal
■制作 Crypto2.0ProtocolTerminal
会場となったGOTANDA G+は同じビルの1階にあるGTANDA G2の姉妹店として2021年2月にオープンした新しいライブハウスです。
アイドルや声優さんのイベント告知のチラシがたくさん貼ってあってアキバの様な雰囲気です。
コール禁止の貼り紙もライブハウスっぽいですね。
会場はコロナ対策もあり人数を絞っての開催となっていますが、かなりの人数です。
受付時に渡されたバッチでドリンクなどと交換できるサービスもありました。
【一部】カンファレンス
第一部はカンファレンスとなり、NFTを活用するさまざまなプロジェクトを手掛けるトップの方々がスピーカーとなってプレゼンをしてくれました。
NFTの受け皿となるプロジェクトを開発している人達ですね。
二次創作のNFTにどう対応して行くかなど専門カンファレンスならではの突っ込んだ話もあり、充実の内容です。
基調講演
まず最初はPwCコンサルティング合同会社の小川博美氏、丸山智浩氏が基調講演として「NFTを活用したデジタル世界の未来」というテーマでスピーチを行いました。
PwCコンサルティング社は世界的なビジネスコンサルティンググループの日本法人であり、ブロックチェーン技術を活用するための専門部署Blockchain Laboratoryを開設しています。
丸山さんはBlockchain Laboratoryの所長であると共にブロックチェーン推進協会(BCCC)の理事も努めている方です。
NFT市場の健全な発展のために
基調講演に続いては、実際のNFT事業のプレゼンとしてリードエッジコンサルティングの中屋敷将大氏がスピーチに立ちました。
テーマは「NFT市場の健全な発展のために」です。
中屋敷さんは遠隔での参加となりましたが、NFT市場の概要や課題、解決の為のソリューションなどについてていねいに解説してくれました。
ブロックチェーンゲームが魅せる世界
続いて㈱Aquariumy Studioの柴田ひろあき氏が登壇し「ブロックチェーンゲームが魅せる世界」というテーマでプレゼンを行いました。
ゲームで遊んでいると生活に必要な収入が得られる夢の様な環境を実現したいとの想いを持ってブロックチェーンゲームを開発されています。
同じNFTを別のゲームでも利用できるメタバースという形を推進しており、他のブロックチェーンゲームと相次いでコラボを実現しています。
ゲームとしてもNFTとしても非常に期待できるプロジェクトだと感じました。
NFTエンターテインメント
一部の最後は㈱プラチナエッグの竹村也哉氏が「NFTエンターテインメント、ブロックチェーンゲームの現状について」というテーマでスピーチをしてくれました。
竹村さんはブロックチェーンゲーム開発の場に長く携わっている業界の重要人物で、現在もさまざまなブロックチェーンプロジェクトに関わっています。
GameFi(Game✕DeFi)の可能性を強く感じられるプレゼンとなりました。
【二部】 NFTライブパフォーマンス
第二部はNFTライブパフォーマンスとなり、NFT関連プロジェクトを手掛けるクリエイターの方々がパフォーマンスを見せてくれたり、プレゼンをしてくれました。
演奏あり動画あり宝探しありと趣向を凝らしたとても楽しいパートになりました。
トランペット演奏実演のNFT化
最初に登場したのはトランペッターの村田香菜子さんです。
村田さんが会場でトランペットを実演してくれて、その演奏をNFT化するという試みです。
生の楽器の音を聞く機会が減っている中で久々に聞くトランペットの生音は迫力があり、曲を聞いているだけでとても素敵な気分になります。
*村田さんに直接了承を取る事ができなかった為、加工した形で写真を掲載しています。
星旅 標さんによる星空写真NFT
誰も見ていない星空写真を撮り続ける星空探見家の星旅 標(ほしたびしるべ)さんによる活動の発表と、星空写真のNFT化についてのプレゼンがありました。
星旅さんは唯一無二の星空写真に拘り続けて世界中を飛び回っている写真家で、独自性のある星空写真とNFTは相性が良いと考えNFT化に踏みきったということです。
NFTアーティスト NY_さんトークライブ
続いてNFTアーティストとして活躍するNY_さんのトークライブです。
NY_さんは墨絵をベースに置いたゆっくりした動きのあるデジタルアートを得意としており、NFTマーケットプレイス大手のナナクサにも公認アーティストとして登録されている方です。
会場では活動内容やNFT作品を紹介して頂きました。
*NY_さんに直接の了承を取れなかった為、人物写真は掲載していません。
ただちしゅんたさんのNFT LIVE
続いて新進のイラストレーターただちしゅんたさんによるNFT LIVEが始まりました。
ただちしゅんたさんは女の子のイラストを得意とする注目のイラストレーターで、個人的には今回の一番の収穫ともいえるクリエイターさんでした。
線画をベタ塗りした版画絵の様なタッチの作風です。
とにかく作品のタッチが素敵なことが大前提としたあるのですが、NFTとしても非常に興味を惹く内容でした。
自身が創った完成形に良い意味で拘らず、作品をいくつかのレイヤー(パーツ)に分けて、購入者がその組み合わせを選んでNFTを完成する試みなどにトライしています。
今後がとても期待されるクリエイターさんです。
ただちさんの作品はNFT STUDIOに出品されている他、クリエイターの利用が多いSNSとして知られるPixivでも見ることができます。
ただちさんのNFTに付いては、また別に紹介記事を造って紹介し
たいと考えています。
声優 八音芽桜さんの実演NFT
続いて登場したのは新人声優の八音芽桜さんです。
会場で台詞読みを実演して頂き、それをNFT化するという試みです。
八音さんは写真以上に可愛らしい方ですが、台詞に入ると豹変して多彩な声を演じて見せてくれました。
流石はプロの声優さんです。
声もとても魅力的で、この声をNFTとしてパッケージするという市場は有望だと実感しました。
八音さんが気になる方は是非インスタの方でも御確認下さい。
伊織殿チャリティーNFT企画
二部パフォーマンスのトリは女装研究科の伊織殿さんの登場です。
伊織殿さんは桜塚やっくんが結成したバンド「美女♂men Z」のメンバーだった方です。
桜塚さんは2013年に交通事故で天国に行ってしまい、その時の事をニュースなどで知っている方も多いと思います。
美女♂menも2016年に解散してしまったのですが、今回美女♂men Final Projectと銘打って、まだ世に出ていない美女♂men写真や作品・商品などのメモリアルグッズを販売し、NFTも発行します。
商品の売上は全国の高速道路事故多発地帯や防止対策費・修繕費に使った貰う形にするとの事です。
美女♂men Final Projectについては伊織殿さんのブログにアクセス願います。
NFT 宝さがし
パフォーマンスの後は会場を使った参加者全員でのNFT宝さがしゲームとなりました。
会場のあちこちに隠されたQRコードを事前にダウンロードしたパンタグラフアプリでスキャンするとNFTが獲得できるという楽しい企画になっていました。
更に獲得したNFTの内の1つが「当たり」になっていて該当するNFTを獲得した人にはアマゾンギフトが送られるという楽しさ満載の企画で2部は終了しました。
【三部】NFTフューチャー
第三部は「NFTフューチャー」と銘打って新進のアーティストやアイドルのライブを披露しています。
筆者は二部で失礼させて頂いた目、ライブを見れませんでしたが4グループがライブを行ないました。
参加グループは以下の4グループです。
CANDY GO!GO!
CANDY GO!GO!は2010年より活動している渋谷系ガールズロックユニットです。
アイドル＋ガールズロックの【アイドロック】というスタイルを形成し、渋谷を中心に月間20本以上のライブをこなし、活動の幅を広げています。
Re:INCARNATION
Re:INCARNATIONはのあ、小川まみ、こんぼん夏穂、百田乃々香の4人からなるガールズユニットです。
Chase×Chase
Chase×Chaseは古いものを懐かしく思う気持ちをコンセプトとし、ユーロビートやダンスナンバーを中心に
歌って本格的に踊れるダンスボーカルグループです。
ソラネルカンパニーteamA
ソラネルカンパニーteamAは老若男女分け隔てなく多くの人に楽曲やグループの魅力が届くことを目標に活動するソラネルカンパニーから選抜したteamです。
まとめ
NFTは非常に有望な市場、技術である反面、実際にどのように使われて行くのかが見えにくく、アートが何億円で売れたといった極端なトピックばかりが伝えられている状況にあります。
そうした中でJapan NFT LIVE Performance Festivalの様な、NFTに何ができるのかを提示し実演して見せるというスタイルには大きな可能性を感じました。
もちろんまだまだ未知数な点もありますが、こうして実例を示すことで多くの人とイメージを共有できます。
これからも是非活動を続けて欲しいという想いと共に、紹介させて頂きました。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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