2021年
イーロン・マスクのツイート
2021年1月29日、米国テスラ社やスペースX社の共同創業者でありCEOを務めるイーロン・マスク(Elon Reeve Musk)氏が、自身のツイッターのプロフィールに「#bitcoin」と記載しました。
イーロン・マスク氏は米国を代表する経営者であると共に5,600万人以上のフォロワーを擁するインフルエンサーでもあります。
実際具体的にはビットコインに何も触れていなかったにも関わらず、ビットコインの価格はツイッターへの記載直後に330万円台から400万円まで急騰しました。
2021年2月8日にはマスク氏がCEOを務めるテスラ社がビットコインを購入していたことを明らかにすると共に、テスラ車をビットコインで購入できるようにする方針を示し、ビットコインの価格は400万円台から480万円台まで高騰しています。
NFTアートに75億円⁉
2021年2月、ビープル(Beeple)の愛称で知られるマイク・ウィンケルマン(Mike Winkelmann)氏のデジタルアート作品｢Crossroad｣に660万ドル(約7億1000万円)の値が付きました。
ビープル氏によればこれまで自身の作品に969ドル以上の値が付いたことは無かったそうです。
更に2021年3月にはビープル氏の別の作品｢Everydays. The First 5000 Days｣が、権威あるクリスティーズのオークションに掛けられ約6,900万ドル(約75億円)の高値で落札されています。
簡単にコピーできることから、これまで高値が付かないのが常識とされていたデジタル資産に高値が付いたことでNFTの大きな可能性が示されました。
また3月22日にはTwitterの創業者のジャック・ドーシー(Jack Patrick Dorsey)氏が自身の最初のツイートをオークションに出品し、291万5835ドル(約3億1000万円)で落札されています。
著名な実業家のNFTとはいえ、「just setting up my twttr」(綴りは原文のママ)と呟いただけのツイートが3億円以上の金額で取引された事は大きな衝撃を与えました。
ビットコインが700万円を記録
2021年4月14日、ビットコインの価格が1BTC=717万円*の史上最高値を記録しました。
米国を中心に大手企業の購入も相次ぎ仮想通貨市場は盛り上がりを見せましたが、まもなくビットコインの価格は下落へと転換し、短期間に300万円を切るところまで下がりました。
SNS上では悲観論やビットコイン終末論が飛び交いましたが、価格はまた回復を見せています。
*CoinmareketCap発表データより
TITAN空前の大暴落を記録
2021年6月16日、アイアン・ファイナンス(Iron Finance)が発行するIRON Titaniumトークン(TITAN)が時価
総額20億ドル(約2,200億円)に達した状況から翌日にはほぼ無価値となるという空前の大暴落を起こしました。
このTITANについては日本でも複数の仮想通貨系インフルエンサーが「現代の錬金術」として推奨していたこともあり、損失を被った人が少なくない様です。
TITANの価格は分散型取引所で65ドル(約7200円)の高値を付いた後、翌6月17日には0.000587円に暴落、更に翌6月18日には0.000006615円にまで暴落しました。
実に約9億分の1という訳がわからない程の暴落っぷりです。
時価総額は約2,200億円からたった二日間で250円程になってしまいました。
仮想通貨(暗号資産)の世界のみならず、金融商品全体でみても殆ど記憶にないくらいの暴落事件です。
イーサリアムが「ロンドン」実装
2021年8月5日、イーサリアムが「ベルリン」に続くバージョンアップ「ロンドン」を実施しました。
ロンドンはイーサリアムのユーザーから注目されていたバージョンアップで、この実装により送金手数料の低下が図られると共に、手数料に使われたイーサの一部が焼却(バーン)される仕組みが組み込まれています。
DeFi史上最大規模のハッキング被害
2021年8月10日、分散型金融(DeFi)プラットフォーム「ポリーネットワーク(Poly Network)」から約6億ドル(約660億円)相当の仮想通貨が不正流出したことが明らかになりました。
ポリーネットワークのスマートコントラクトの脆弱性を突かれたもので、DAI、UNI、WBTCを始めとする銘柄が盗み出された形です。
DeFi史上最大のハッキング被害額となります。
翌11日には犯人(ハッカー)側がイーサリアムのブロックチェーンに記録させたメッセージで資金の一部を返還する意向を伝えています。
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