バイナンス(BINANCE)とは⁉世界有数の仮想通貨取引所を解説

取引所/DEX
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2021.03.24.改訂

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バイナンス(BINANCE)

バイナンス(Binance)は、2017年7月に香港で設立され、その僅か後半年後には仮想通貨(暗号資産)取引高世界1位を記録した世界有数の仮想通貨取引所です。
2021年3月23日のCoinmarket Capの取引所ランキングでも堂々の第1位*となっており、文字通り世界の仮想通貨市場を代表する取引所といえます。
中国系の取引所として紹介されることも多いですが、中国の仮想通貨取引の制限強化などを受けて本拠地を香港から地中海の島国マルタ共和国へと移転、現在はケイマン諸島に登記上の所在を移しています。
取扱い通貨の種類が圧倒的に多く、取引手数料も安いなど数多くのメリットを持っています。
日本人ユーザーにも人気が高く、現在日本でもっとも知名度の高い海外取引所と言っても良いでしょう。

■取引所名 バイナンス(Binance)
設立時期 2017年7月
時価順位 第1位*
本社所在 マルタ共和国
手数料額 0.1%(割引無しの場合)
公式HP  https://www.binance.com/

*2021.03.23. CoinmarketCap 仮想通貨スポット取引所ランキングデータによる

創業者「CZ」氏

バイナンスは、中国出身の趙長鵬(ジャオ・チャンポン)氏が設立しました。
趙長鵬という名前よりも通称の『CZ』の方で広く仮想通貨界に知られています。
CZ氏は幼少期に中国からカナダへと移住し、カナダの大学でコンピューターサイエンスを学んでいます。
学生時代には日本のIT企業でのインターンも経験しています。
その後はソフトウェアエンジニアとして東京証券取引所NY証券取引所のシステム構築に関わり、上海では証券取引所向けに超高速取引システムを提供する会社の立ち上げにも関わっています。
ブルームバーグ社のソフトウェア開発部門にも勤務しています。
2013年以降、CZ氏Blockchain.infoで暗号資産ウォレットのプロジェクトに関わるなどいくつかの仮想通貨関連ビジネスへの関わりを経て、2017年7月に仮想通貨取引所「バイナンス」を設立しました。

CZ氏は東京証券取引所のシステム構築などを通じて日本に何度も滞在しており、日本通としても知られています。
バイナンスの設立時には日本を拠点する事も検討したと後に明らかにしています。
2018年7月に日本で起きた西日本豪雨災害の時には、CZ氏が100万ドル(約1億1000万円)相当の寄付をする事をTwitterで発信し、フォロアーにも寄付を呼び掛けてくれました。

バイナンスのメリット

バイナンスの特長、メリットとしてはどの様なものが挙げられるでしょうか。
主な項目としては

●取扱いコインの種類が豊富
●上場コインを投票で決められる
●手数料が安い
●派生コインへの対応に積極的
●バイナンスがICOをサポート

●本人確認情報がいらない
●最大125倍のレバレッジ取引ができる
●決済通貨が豊富

と言った項目が挙げられます。

取扱コインの種類が豊富

バイナンスの最大の魅力とも言えるのが、取扱コインの種類の多さです。
バイナンスには2021年2月現在で150種類ものコインが上場されています。
日本の取引所(交換会社)は、実質的には金融庁に取り扱いを認められた=いわゆる「ホワイトリスト」に登録されたコインしか取り扱う事ができず、その関係で何十種類ものコインを取り扱っているような国内取引所はありません。
バイナンスの取扱コイン数が圧倒的に多いことが分かります。
その一方で上場基準は厳しく、バイナンスに上場することはコインにとっては大きな知名度とブランド力の獲得に繋がります。
日本の取引所で扱っていないコインを売買したいのであれば、バイナンスは有力な取引所の候補になります。

上場コインを投票で決められる

バイナンスには「Community Coin of the Month」というイベントがあります。
毎月次にバイナンスに上場させるコインを人気投票によって決定するものです。
バイナンスを利用していて且つバイナンスコイン(BNB)を保有している人に投票への参加資格があります。
複数のコインに投票することができますが、1回の投票に付きバイナンスコイン0.1BNBを支払う必要があります。
投票で上位になったコインはバイナンスに上場される仕組みになっています。
バイナンスのユーザーに人気のあるコインが上場されることになる為、上場されたコインの価格が上昇しやすいというメリットがあります。

手数料が安い

バイナンス(BINANCE)は取引手数料が安い事でも定評があります。
バイナンスの取引手数料は0.1%に設定されています。
海外大手取引所の手数料が軒並み1.5%〜2.5%程度の所、バイナンスの手数料水準は際立っています。

バイナンスコインで更に割引

元々取引手数料が安いバイナンスですが、バイナンスの発行している独自コイン「バイナンスコイン(BNB)」で手数料を支払うと一年間は手数料が更に半額になり、以降も5年目になるまで割引が受けられます。
手数料の割引率は年毎に下がっていき、割引率は以下のようになります。

●1年目 ▲50%
●2年目 ▲25%
●3年目 ▲12.5%
●4年目 ▲ 6.75%
●5年目 ▲ 0%

5年目以降は割引無しとなります。
バイナンスコイン(BNB)はバイナンスの取引所で自由に売買する事が可能です。

派生コインへの対応に積極的

バイナンスは「ビットコインからのハードフォークによって派生した全てのコインに対応する」と表明しています。
ビットコイン以外についてもバイナンスは派生コインへの対応に積極的な取引所と言えます。
ハードフォークとは実施前と互換性が無い形でコインの仕様変更を実施する事です。
この仕様変更の際に何らかの思惑を持った人が、元のコインから分岐して新しいコインを誕生させる事があります。
これがハードフォークによる派生コインです。

分岐して新しいコインが生まれた場合、例えばそれがビットコインからの分岐であれば、ビットコインの保有者に保有量と同数の新コインが付与されてスタートするのが一般的です。
ビットコインから分岐したビットコインキャッシュ(BCH)などがこれに該当します。

但しその新しいコインを実際に受け取れるかどうかは、自分の保有コイを預けている取引所やウォレットが新コインに対応するかどうかに掛かってきます。
バイナンスであれば、バイナンスの口座でビットコインを保有しておけば、新しい派生コインも受け取る事ができます。

バイナンスがICOをサポート

バイナンスでは「Binance Launchpad」と言うICO(IEO)をサポート、実行するプラットフォームがあります。
ICOとはコイン(トークン)を発行して販売する事で資金を集める資金調達方法の事ですが、このプラットフォームを利用してICOを実施する事でバイナンスのサポートを得る事ができます。
バイナンスによるICO(IEO)案件の審査を通る必要がありますが、その分事業内容への信用があります。またICO(IEO)の実施後には対象コインのバイナンスへの上場がほぼ約束されているという大きな利点があります。
ユーザー側にも事業者の側にもメリットが大きい仕組みだと言えます。

実際、バイナンスのプラットフォームでICO(IEO)を実施した案件は、その多くで上場後の価格がICO(IEO)価格を大幅に上回っており、このプラットフォームでのICO(IEO)案件が非常に人気となっています。
バイナンスで実施されるICO(IEO)には抽選制で参加することが可能です。
但し抽選に参加する為にはバイナンスコイン(BNB)を50BNB以上保有している事が条件となっており、バイナンスコイン(BNB)の価格上昇にも大きく貢献しています。

本人確認情報がいらない

バイナンスでは1日に2BTC以上出金する人はパスポート情報などの本人確認情報の提出が求められます。
逆に言うと2BTC未満の出金しかないのであれば本人確認が必要ではありません。
国内の暗号資産交換会社では考えられないですが、ユーザー側からすれば大きなメリットと言えます。

最大125倍のレバレッジ取引

バイナンスでは先物取引サービス「Binance Future」も展開しています。
このBinance Futureは最大で125倍ものレバレッジを掛けた取引が可能というとんでもないサービスで一般の方には到底お薦めできるものではありませんが、上級者向けのサービスとしては素晴らしい仕組みです。
Binance Futureで取引をするためには、先物取引専用のアカウントを開設し、先物口座に資金を入れておく必要があります。
取引できる通貨ペアも20種類以上と多く、先物取引をしたいという人には非常に魅力的な制度となっています。

決済通貨が豊富

バイナンスは決済通貨が豊富です。
ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、バイナンスコイン(BNB)などの暗号資産はもちろんですが、ユーロやロシアン・ルーブルなど法定通貨にも対応しています。
但し規制が厳しい日本や米国の法定通貨(日本円やドルなど)には対応していません。

バイナンスのデメリット

バイナンスのデメリットとしてはどの様なものが挙げられるでしょうか。
主な項目としては

●日本語に対応していない
●日本円での入金ができない
●ハッキングを受けた事がある

●日本在住者への制限

と言った項目が挙げられます。

日本語に対応していない

バイナンスの公式ホームページは日本語には対応していません。
海外の取引所なので当たり前と思うかも知れませんが、バイナンスの公式サイトは多言語対応をしており、以前は日本語にも対応していました。
しかしながら、日本の金融庁が海外の取引所に対して日本人向けの営業を行なわないよう注意警告を行なった事を受けて、日本語対応を中止したと言う経緯があります。
もっともバイナンスの取引画面は分かりやすく、中学生レベルの英語力でも十分に対応が可能です。
Google翻訳も利用できるので手に負えないということはないと思います。
※その後バイナンスの公式ホームページは日本語対応を再開しました。
英語表記の場合は画面右上の【English】をクリックすると言語の一覧が出てくるので【日本語】を選択すると日本語表記に変わります。

日本円での入金ができない

バイナンス決済通貨として採用している通貨は以下の4種類です(2019.09.05. 現在)

●ビットコイン(BTC)
●イーサリアム(ETH)
●バイナンスコイン(BNB)
●テザー(USDT)

従って日本円で入金する事ができません。
バイナンスで取引をするには上記4コインのいずれかを入金して売買するか、バイナンスに上場しているコインを送って売却してその資金で購入する必要があります。
現在はクレジットカードにも対応していますが日本円建てではありません。
この点は日本国内の仮想通貨取引所と大きく異なる点と言えます。

ハッキング事件

バイナンスのセキュリティを評価する際によく挙げられるのがVIAコインのハッキング事件です。
2018年3月7日にバイナンスVIAコインの異常取引が発見されました。
バイナンスに酷似した偽サイトにユーザーを誘導してアカウント情報を盗み出し、それらを使ってVIAコインの大量注文を出して価格を高騰させたというものです。
しかしながらこの事件ではハッカーがビットコインに交換して出金しようとした際にバイナンスのリスク管理システムが作動し、全ての送金が停止されました。
その結果多くのユーザーの資産が守られることになりました。
しかもこの事件ではバイナンスの出金再開までの動きが非常に迅速だった事で、その対応の良さが評判になっています。

日本在住者へのサービスを制限!?

2020年1月16日、バイナンスはアカウント会員向けのサイトページで「バイナンスをご利用の日本居住のお客様へのご案内」というメッセージを発信しました。
今後、日本居住者について段階的に取引制限を実施することを予定しているという内容ですが、この時点で具体的な詳細内容については打ち出されていません。
日本の金融庁の方針を睨みながら、法律に抵触しないようにサービスを調整していくことになりそうです。
バイナンスは日本の金融庁認可を受けた暗号資産交換業者「TaoTao」を子会社に抱えており、こちらを日本のユーザーの受け皿として考えているのかも知れません。
現在も金融庁の基本的な方針は変わっておらず、今後海外取引所の利用規制が厳格化された場合には影響を受ける可能性があります。

アフリカへの展開

2018年、バイナンスウガンダに仮想通貨取引所を開設しました。
ウガンダでは国民の約7割が銀行ロ座を持たないと言われており、 バイナンスの仮想通貨取引所は僅か1週間で4万人以上の口座開設者を集める大人気となりました。

まとめ

この様にバイナンスは様々なメリットを併せもった仮想通貨取引所です。
ただ各国の法規を遵守していく姿勢から日本在住者への取引を制限していくとのアナウンスもされており、その点は注意が必要です。
日本の取引所では買えないコインが欲しい方や、ICO(IEO)に参加したい方にはメリットの多い取引所といえます。
但し実際の取引は御自分の判断、自己責任でお願いします。

今日も最後までお読み頂き、 ありがとうございました。

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