ハードフォークとは⁉暗号資産の重要ワードです。

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暗号資産ではよく聞く言葉です

暗号資産(仮想通貨)の話の中でしばしば登場する用語の1つに「ハードフォーク」という言葉があります。
ハードフォークで生まれたコインとか、ハードフォークで分岐したコインなどという使い方もされることがあります。
「ハードフォークはコインが分裂すること」と解説しているサイトもありましたが、さすがに強引すぎる纏め方のようです。
ハードフォークとはどのようなことを指すのでしょうか。
知っている方にとっては今更の話ですが、今ひとつ良く分からないという方もいると思いますので、簡単に説明したいと思います。

ハードフォークとは!?

ハードフォークは技術的には「ブロックチェーンのプロトコルに規定された検証規則を緩和することによって発生するブロックチェーンの分岐」(bitFlyer公式)です。
これではちょっと難しいですね。
ハードフォークとは仕様を変更するときの形式の1つで「変更前と継続性の無い形(変更前に戻れない形)で仕様を変更すること」です。
因みに継続性のある仕様変更はソフトフォークと呼ばれています。
主に暗号資産(仮想通貨)のアップグレードを指す言葉として利用されています。

新しいコインが生まれることもあります

但し実際にはハードフォークによって新しいコインが生まれることがあります。
ハードフォーク、つまり継続性の無い仕様変更を行なうと、仕様変更したブロックチェーンを使ったコインと、仕様変更前のブロックチェーンをそのまま使うコインとに分かれることができるのです。
仕様変更をするかどうかで開発者やマイニンググループなどの意見が大きく分かれた場合、双方のコインを支持するグループが現れて、両方のコインが存続する事態になることがあるのです。
これがハードフォークによるコインの分裂です。
こうした形で生まれたもっとも有名なコインがビットコインから派生して生まれたビットコイン・キャッシュ(BCH)です。

ビットコインキャッシュ

ビットコイン・キャッシュ(BCH)は、2017年8月に実施されたビットコインの仕様変更の際に、ビットコインから分離する形で誕生したコインです。
2020年5月24日時点で4,667億円の時価総額を誇り、時価総額第5位につける堂々のメジャーコインです※。
分離の主な原因は、 ビットコインの抱えていたスケーラビリティという問題への対応方法について開発チームの改善案に一部のマイニンググループが強く反対した事にあります。
※CoinMarketCap 2020.05.24.発表データより。

スケーラビリテ問題

ビットコインでは取引の増加と共に処理能力を超えるペースで取引が発生する様になり、取引の記録・承認が滞る「スケーラビリティ」という問題が深刻化していました。
この問題を解決するためにビットコインのコミュニティは、 ハードフォーク形式の仕様変更をする事を決めました。
スケーラビリティ問題の解決方法としては、単純に言うと

①ブロックに記録する情報を少なくする方法
②ブロックの容量を大きくする方法

の2つが考えられます。
ビットコインのコミュニティは①の方法を選択し、技術的には署名情報と取引情報を分離する事で記録する情報量を減らすSegwitと呼ばれる仕組みを導入することで処理能力の向上を目指す事にしました。

マイニンググループの反対

ところがこの仕様変更に対して、中国のビットメイン(Bitmain)社を中心とするマイニング・グループ達から強力な反対の声が上がりました。
ビットコインでは、取引記録を承認する際に複雑な関数計算で算出される特定の値を必要とし、その値を最初に見付けた人に報酬としてビットコインが与えられる「マイニング(採掘)」と言う仕組みがあります。
マイニング・グループは、高価なマイニング専用機を使ってビットコインをマイニングすることで多大な利益を得ていました。
ところが今回の仕様変更でSegwitが導入された場合、現状のマイニング専用機が使えなくなる可能性が高い事が分かり、Segwit導入に反対の立場を取った訳です。
開発チームは2017年5月にはSegwit2× という案を提示し、最終的にビットコイン(BTC)はこの案での仕様変更を決定しました。
これもハードフォークという形式の仕様変更になりますが、こちらはビットコインのアップグレードという位置づけになります。

ビットコインキャッシュの誕生

これに対し、中国系のマイニング・グループ達は、 ビットコインから分離する形で仕様変更を実施し、別のコインを作る事を選択しました。
実際の仕様変更(ハードフォーク)は、ViaBTCというビットメイン社とは別の中国系マイニング・グループによって実施されていますが、ViaBTCとビットメインが共謀していた可能性も取り沙汰されました。
旧ビットコインのプログラムをベースにして、Segwitは導入せず、代わりにブロックの大きさ(容量)を1MBから8MBに拡大することでスケーラビリティ問題に対応しました。
新しいコインは、ビットコイン(BTC)の保有者に保有量と同じ量の新コインが付与されるという形で発行・配布されました。
ビットコインとはほぼ同じ仕様で一部が違うコインがシステム丸ごとコピーされたイメージです。
こうして2017年8月に新たなコイン「ビットコインキャッシュ (BCH)」が誕生しました。
こちらはハードフォークという形式の仕様変更で分離した新しいコインです。

ビットコインのコピー

ビットコインキャッシュ(BCH)の仕様は、基盤としてはビットコインの仕様のコピーです。発行枚数も同じですし、分離した時点では保有者も同じです。
但し保管場所になる取引所やウォレットがビットコインキャッシュに対応している必要があります。
最初にビットコインの保有者に同じ量のコインが割り当てられるので、ビットコインとほぼ同じ数量が流通しています。
そのため流動性が高く、売買もしやすいということになります。

続々生まれる派生コイン

ビットコインキャッシュが分離した後、一時的な価格の下落はありましたがビットコインの
価格は上昇し、ビットコインキャッシュも相当な金額を付けるようになりました。
ビットコインキャッシュは現在でも時価総額5位の規模を誇っています。
ビットコインキャッシュの成功によって、有力なコインではハードフォークによって新しいコインを作る動きが目立つようになりました。
ビットコイン系だけでもビットコインSV、ビットコインゴールド、ビットコインダイヤモンドと続々と派生コインが作り出されました。
イーサリアムもイーサリアム・クラシックなどの派生コインを生み出しています。
余りよくわからない派生コインも多く、コインの価値の希薄化をもたらすのではないかと不安視する声も出ています。

イーサリアム2.0

一方、コインの分離を想定していない、アップグレードというニュアンスのハードフォークも相次いでいます。
2020年にはイーサリアムがハードフォークによる「イーサリアム2.0」への移行を予定しており、大きな注目を集めています。
イーサリアムは承認アルゴリズムというコインの中核的な仕様さえ変更する大掛かりなもので、今回のハードフォーク(仕様変更)によってイーサリアムではマイニングさえ無くなってしまいます。
基本スペックも飛躍的に向上し、より実用性の高いコインに生まれ変わるといっても良いかも知れません。

リプレイアタックの問題

余り知られてはいられませんが、ビットコインにはハードフォークの際の「リプレイアタック」をどう防ぐかという問題があります。
リプレイアタックは、ビットコインのハードフォークの際に懸念される問題です。
ビットコインキャッシュが誕生した際、ビットコインの保有者には同数のBCHが付与されましたが、BCHに対応するかどうかについては取引所によって対応が分かれました。
ここで仮に

●BCHに対応していない取引所 X
●BCHに対応している取引所 Y

があるとして、BCHに対応していないX取引所からY取引所にBTCを移すと、仕組み上同数のBCHが生まれます。
そのBTCを取引所Ⅹに戻すと、無料でBCHが生まれたことになります。
この作業を繰り返すと何度でもBCHを増やせる事になります。
これがリプレイアタックと呼ばれている問題です。
ビットコインキャッシュにはリプレイアタックが成功しないような対策が実装されています。

まとめ

ハードフォークは仕様変更の1つの形式なのですが、この変更によって新たなコインに分離するケースも多く、その事が話を少し複雑にしています。
ただ仕様変更という部分を抑えておけば、後はそこから発生する話なんだとイメージしやすいのではないでしょうか。
ハードフォークで生まれた派生コインもたくさんあります。
その経緯を押さえておくことが、暗号資産(仮想通貨)投資の際にも理解を助けると思います。
もちろん実際の投資は御自分の判断、自己責任でお願いします。
持つべき知識はしっかり持って、上手に暗号資産(仮想通貨)を取引して下さい。
今日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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