Makerとは⁉暗号資産の特徴を解説

暗号資産(仮想通貨)
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Maker (MKR)

(2021.01.07.改訂)
Maker(MKR)はMaker.DAOが開発した暗号資産(仮想通貨)です。
Maker(MKR)はMaker.DAOが開発したもう1つのコインDAI (DAI)の価格を安定させる為に発行されるコインと言う、非常にユニークな目的を持っているコインです。
通貨単位はMKR。660億円の時価総額を誇り、時価総額ランキング40位に付けています。

●通貨名称 Maker (MKR)
●通貨単位 MKR
●時価順位 40位*(前回23位**)
●通貨単価 66,228円*(前回77,983円**)
●時価総額 660億円*(前回780億円**)
●公開時期 
●発行上限 
●承認方式 

(* 2021.01.03. CoinMarketcap公開データより集計)
(**2019.06.20. CoinMarketcap公開データより集計)

MakerDAO

MakerDAOは米ドルとリンクさせた信頼できるステープルコインを開発する事を目的に2014年に設立されたプロジェクトです。
デンマーク出身のルネ・クリステンセン(Rune Christensen)氏がファウンダー兼CEOを務めています。
クリステンセン氏は、コペンハーゲンビジネススクール、コペンハーゲン大学を経て、国際的人材スカウト会社 Try China社の共同設立者と言う経歴を持つ人物です。
Dai財団(DaiFoundation)と言う組織がプロジェクトを運営しています。
2018年9月には、米国のベンチャーキャピタルAndreessen Horowitzが、自身の持つ投資ファンド (a16z) を通じてMakerDAOに1500万ドルを投資しました。
アンドレッセン社はDfinityCoinbaseにも投資した実績があり、 今回の投資でアンドレッセン社はMKRトークンの総供給量の6%を獲得しています。

2つのコイン

MakerDAOでは「Maker(MKR)」「Dai (DAI)」の2種類のコインを発行しています。
Daiは、1DAI=1ドルに価値を固定させたステープルコインです。
Makerは、Makerのシステムの中でDai (DAI)を取引する際に発生する手数料を支払う為のコインとして開発されました。
つまりMaker(MKR)Dai(DAI)は関連性を持って開発されたコインなのです。
但しMaker(MKR)は、Makerのシステムの方向性を決める投票権を持つガバナンスコイン(ガバナンストークン)と言う特性も持っています。

Maker(MKR)の特長

Maker(MKR)の特長、メリットとしてはどの様なものがあるでしょうか。
主な項目としては

●DAI返済時の手数料に使われるコイン
●意思決定に参加できる

と言った項目が挙げられます。

ドルとペッグするDAI

MakerDAOの開発したステープルコインDai(DAI)は、米ドルと1ドル=1Daiに価値がほぼ固定されています。
Dai(DAI)は銀行のローンと同じ様な仕組みを持っており、担保となる資産を差しいれるとDai(DAI)が発行され、 貸し出されると言う形を取っています。
担保を入れるとDai(DAI)を貸してくれると言うイメージですね。
担保資産としては現在イーサリアム(ETH)を入れる事ができ、これによってユーザーは資金効率の良い投資を行なう事ができます。

DAI返済時の手数料に使われるコイン

ユーザーがDai(DAl)を戻すと返済処理がされて担保資産が戻ってくるのですが、ローンなので返済時には金利 (安定化手数料)が発生します。
この手数料の支払いをMakerDAOが開発したもう1つのコインMaker(MRK)で行なう事になっているのです。
Maker(MRK)を取引所などで入手して手数料を支払うと言う流れになります。
手数料の支払いに使われたMaker(MRK)は、 そのままバーンと言う処理をされて消滅します。
バーンされるとMaker(MRK)の流通量が減るので、Dai(DAI)のシステムの利用量が増加すればMaker(MRK)価値が上昇する事になります。

意思決定に参加できる

MKRの保有者は、 Maker(MRK)について提案を行なったり、 提案に対して投票を行なう事が可能です。
MKRへの提案の投票はアクティブ・プロポーザルと言うスマートコントラクト機能を使って行われます。
全保有者からの投票数が最も多い提案がトッププロポーザル(top proposal)となり、提案は自動的に実装されます。
MakerDAOのシステムでは市場価格の算定が重要な項目になりますが、これもMaker(MKR)保有者の投票によって、どの価格データを信頼し採用するかを決定しています。

Makerのデメリット

Maker(MRK)のデメリットとしてはどの様なものがあるでしょうか。
主な項目としては

● DAIの影響を受けやすい
● イーサリアムの影響を受けやすい
● 国内の取引所で購入できない

と言った項目が挙げられます。

DAIの影響を受けやすい

Maker(MKR)は、ステープルコインDai(DAI)の価格を安定させると言う機能を持っています。
その構造から、Dai(DAI)の利用者が増加するとバーン(消滅)する量が増えてMaker(MKR)の価格は上がりやすく、反対にDai(DAI)の利用者が減ると下がりやすいと言う関係性があります。
Maker(MKR)は、Dai(DAI)が債貢務超過に陥った際にはMKRコインを自動発行して市場で売却し、その資金でDai(DAI) を購入します。
Dai(DAI)の価格を下支えしてDai(DAI)の価格暴落を防ぎます。
Maker(MKR)自体の価格は追加発行によって下落圧力が掛かります。
Dai(DAI)はステープルコインの中で揺るぎない地位を確保しているとまでは言えないのでその動向には注意が必要です。

イーサリアムの影響を受けやすい

Dai(DAI)の裏付け資産の殆どがイーサリアム(ETH)である事から、イーサリアムに大きなショックが起きた時にはMarker(MKR)もその影響を免れないコインであると言えます。
今後担保資産の多様化をどの様に構築していくかも重要になってくると考えられます。

国内の取引所で購入できない

Maker(MKR)は、日本の取引所では取り扱っている所が無く購入する事ができません。
どうしてもMaker(MKR)を購入したいと言う事であればは、 海外の取引所に口座を開設して購入する必要があります。
海外であれば有力取引所の多くで取り扱われており、 流動性もあるので取引はしやすいコインと言えます。
2019年6月現在、Maker(MKR)を上場している主な取引所としては

●OKEX
●Gate.io
●Coinbase
●Bibox

などが挙げられます。

価格の見通し

2021年1月3日現在、Maker(MKR)の価格は66,228円を付けています。
価格はよくも悪くもDai(DAI)の利用量に左右されます。
MakerDAOはアクティブユーザーを確実に増やしており、成長軌道にある事が分かります。
Dai(DAI)のシステムは現在上限が1億ドル(1億DAI)に設定されていますが、 今後上限をあげてシステムを拡げていく様になれば、自ずとMaker(MKR)の価値も上がると考えられます。
もちろん実際の取引は御自身の判断、自己責任でお願いします。

まとめ

Maker(MKR)は、ステープルコインDai(DAI)の価格を安定させる為のコインと言う特殊な目的を持って開発されたコインです。
なのでそのコインの実態や将来性を見る為にはDai(DAI)とのセットで考える事が大切です。
2018年3月にイーサリアム財団(Ethereum Foundation)が創設を発表した、イーサリアムが支援する6つのプロジェクト「Ethereum Community Fund (ECF)」の1つにもMakerDAOが選ばれています。
競合相手も多いですが、技術は高く将来性もある注目の暗号資産と言えます。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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