Waves(WAVES)とは!?暗号資産の特徴を解説

暗号資産(仮想通貨)
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Waves(WAVES)

(2021.01.07.改訂)
Waves(WAVES)は、ネクストと言うコインからの分裂によって誕生した暗号資産(仮想通貨)です。
非常に簡単にトークンを発行できる機能が知られています。
ロシアを拠点に開発が進められているコインで、ロシアの中央証券保管機構(NSD)と提携するなど、ロシア圏を中心に浸透している仮想通貨(暗号資産)です。
通貨単位はWAVES。262億円の時価総額を誇り、時価総額ランキング37位に付けています。

■PJ名称 Waves
通貨単位 WAVES
時価順位 48位*(前回37位**)
通貨単価 545円*(前回261.63円**)
時価総額 567億円*(262億円**)
公開時期 2016年4月誕生
発行上限 10億WAVES
承認方式 LP0S (Leased Proof of Stake)

■公式サイト https://waves.tech/
(* 2021.01.03. CoinMarketcap公開データより集計)
(**2019.06.20. CoinMarketcap公開データより集計)

誕生の経緯

Waves(WAVES)は、企業向け多機能プラットフォームとして開発されたネクスト(Nxt)という仮想通貨(暗号資産)から分裂する形で2016年4月に誕生しました。
ネクスト(Nxt)もビットコイン(BTC)から分裂して誕生したコインなので、Waves(WAVES)もビットコインから派生したコインの1つと言えます。
Waves(WAVES)は ネクスト(Nxt)の特徴を受け継ぎながらも、更に様々な新機能が追加されています。
Waves(WAVES)の発行枚数は10億WAVESが上限となっています。
Waves(WAVES)は2017年にICOを実施しています。
調達額は約16億円で、当時としては世界トップクラスの額を集めました。
その後はBittrexなどへの上昇を上場を果たし、2017年4月には独自の DEX(分散型取引所)を開設します。
さらに2017年12月に「Waves‐NGプロトコル」をリリースし、トランザクション性能を格段に向上させています。
さらに2018年末までにWaves向けのウォレット「Waves Wallet」のスマホアプリをアップデートして、DEXと統合するなどの改良を加えています。

Waves (WAVES)の特長

Waves(WAVES)の特長、メリットとしてはどの様なものがあるでしょうか。
主な項目としては

●独自トークンが簡単に創れる
●取引の処理速度が速い
●取引所と連動した専用ウォレット
●ICOが容易にできる

と言った項目が挙げられます。

独自トークンが簡単に創れる

Wavesはトークン発行プラットフォームとしても知られています。
Wavesのプラットフォームの仕組みを使えば、独自トークンを非常に安価に簡単に発行する事できます。
この機能はカスタムアプリケーショントークン(CAT)と呼ばれています。
WAVESのプラットフォーム・サイトにアクセスして専用のウォレット(ネット上のお財布)をインストゥールし、発行するトークンの名前や発行する数量などを設定するだけなので本当に簡単です。
発行手数料も僅か1WAVESしか掛かりません。
2019年6月20日現在の価格で1WAVES=262円程です。
ICOなどでも活用される機能で、既にWaves上で発行された独自トークンは2万を超える数に上っています。

バーガーキングの事例

国際的なハンバーガーチェーンのバーガーキングはWaves (WAVES)のトークン発行機能を使ってワッパーコイン(Whoppercoin)という独自トークンを発行しています。
ロシア国内のバーガーキング店舗では、ワッパーコインをポイントサービスの様に使用し、購入金額1ルーブルに対して1コインが付与されます。

取引の処理速度が速い

Waves(WAVES)では、1秒間に約100回と言う高速の取引処理を実現しています。
Waves(WAVES)では、取引記録を承認する為の作業にWaves NGと呼ばれるアルゴリズムを採用しており、これによって高速での処理が可能になっています。
Waves NGではブロックの生成時間は約1分なのですが、次のブロックを生成する人(マイニングをする人)を予め決めておき、その人がキーブロックという取引記録を入れる箱を作ります。
取引記録はキーブロックの中に順次入れていくと言う形になります。
新しいブロックが生成されるのを待たなくても取引の承認が行われるので、高速での処理が可能となっています。
Waves(WAVES)ではアップデートによって処理速度を更に高め、1,000回/秒の取引処理を目標に開発を進めています。

取引所と連動した専用ウォレット

Waves(WAVES)では独自のウォレット「WAVES WALLET」を提供しており、Waves(WAVES)はもちろんですが、Wavesの機能を使って発行されたトークンをこのウォレットに保管する事ができます。
特筆すべきなのは、このウォレットに分散型取引所(DEX)の機能が搭載されていると言う点です。
Waves(WAVES)はWavesの取引所ではビットコインなどと並んで基軸通貨に採用されているので、自分のウォレットにあるWaves(WAVES)をそのまま取引所で売ったり他のコインと交換したりする事が簡単にできてしまいます。
Wavesの取引所ではコインを法定通貨(米ドル、ユーロ)に変える事も可能です。
分散型取引所(DEX)は管理者を持たない取引所の事です。
Wavesが取引を管理している訳ではありません。
分散型取引所(DEX)はハッキングなどに対するセキュリティ能力が高く、非常に注目されている取引所の形態です。
Wavesの取引所で基軸通貨に採用されているコインは

●Waves(WAVES)
●ビットコイン(BTC)
●ビットコインSV(BSV)
●ビットコインキャッシュ (BCH)
●イーサリアム(ETH)
●ライトコイン(LTC)
●ZCASH(ZCH)
●ドル(USD)
●ユーロ(EUR)

となっています。
ウォレットはPC版がWindows、Mac、Linuxに対応、モバイル版はAndroid、iOSに対応したものがそれぞれリリースされており、無料でダウンロードできます。

マイニングをしなくても報酬が貰える

Waves(WAVES)では、取引記録の承認方式にLPOS(Leased Proof of Stake)と言う独自の仕組みを採用しています。
LPOS方式は、コインを多く保有している人が報酬を得るPoS方式L(Leasesd)を付けたものになります。
Leasedはいわゆるリース(貸付)の事で、これにより大量の保有者で無くても報酬が受け取れる仕組みになっています。
Waves(WAVES)では、1000WAVES以上を保有している人がマイニング対象の権利を得られ保有量に応じて報酬を貰える仕組みになっています。
ここで大量保有していない人も、自分の保有量を対象者に貸し付ける事ができます。
対象者は保有量が多くなるので報酬が増えるメリットがあり、 貸し付けた人もそこから貸付料として報酬を受け取る事ができます。
Win-Winの関係が築ける仕組みと言えます。
因みに前述したWaves NGと言うのはここから先の具体的な作業の話になります。
ちょっとややこしいですね。

ICOが容易にできる

Wavesのシステムを利用すると、ICO(コインの販売による資金調達)を容易に実施する事ができます。
Wavesのトークン発行機能を使えば、5分程で独自のトークンを発行する事も可能で、しかも発行したトークンをWavesの分散取引所で売る事も可能なのです。
従ってICOを非常に簡単に、しかも低い費用で実施する事ができるのです。
実際にWavesのプラットフォームを使って既に数多くのICOが実施されており、中でもMobile Goは約56億円もの資金調達に成功しています。

Waves (WAVES)のデメリット

Waves(WAVES)のデメリットとしてはどの様なものがあるでしょうか。
主な項目としては

●ロシアの規制の影響を受けやすい
●知名度がイマイチ
●国内の取引所で購入できない

と言った項目が挙げられます。

ロシアの規制の影響を受けやすい

Waves(WAVES)はロシアを拠点に開発されているコインである事から、当然ロシア当局の規制の影響をより強く受けます。
ロシアでは自国通貨ルーブルの価値に影響を与え、資金流出の手段にもなり得る事などから、政府は仮想通貨(暗号資産)に対して否定的なスタンスを取っています。
規制緩和に向かう可能性も充分にありますが、規制が強化される方向になった時には他のコイン以上にその影響を受けやすいと考えられます。

知名度がイマイチ

Waves(WAVES)はロシアで開発されている仮想通貨(暗号資産)と言う地理的な要因もあってか、ロシア圏以外では日本も含めて今一つ知名度がありません。
他の有力コインと比べても引けを取らないだけのスペックを持っているだけに、コインの露出、普及と言った点は大きな課題と言えそうです。

国内の取引所で購入できない

Waves(WAVES)は、日本の取引所では取り扱っている所が無く、購入する事ができません。
どうしてもWaves(WAVES)を購入したいと言う事であれば、海外の取引所に口座を開設して購入する必要があります。
海外であれば、有力取引所の多くで取り扱われており取引はしやすいコインと言えます。
2019年6月現在、Waves(WAVES)を上場している主な取引所としては

●Binance(バイナンス)
●OKEx
●YoBit

などが挙げられます。

価格の見通し

2021年1月3日現在、Waves(WAVES)の価格は545円を付けています。
Wavesは公開後しばらくは注目されておらず、価格も30円台前半で推移していました。
2017年5月のMicrosoft Azure社との提携をきっかけに注目が集まり、Waves(WAVES)の価格は一時700円台にまで高騰します。
一旦価格は下落しましたが、同年7月にはロシアの中央証券保管機構(NSD)との提携を発表し再び高騰します。
2018年2月には800円台を記録しています。
その後は他のコインと同様に下降トレンドに入り価格を落としています。
Waves(WAVES)はロシア圏では着々と足場を固めつつある印象がありますが、それ以外の地域、特にアジア圏での知名度が低いのが足柳となっています。
機能やシステムの評価は高いので、日本や米国、アジアなど仮想通貨 (暗号資産)の市場が大きい地域で知名度を上げて行く事ができれば、自ずと大きな価格上昇が期待できます。
その場合は2018年2月の870円と言う価格も通過点となると考えられます。
もちろん実際の取引は御自身の判断、自己責任でお願いします。

与沢翼氏の購入

2019年5月には、著名な個人投資家の与沢翼氏がWavesを大量に購入した事で話題になりました。
与沢氏は「1秒で億を稼ぐ男」として一時はメディアでも盛んに取り上げられた人物です。
このニュースによって一時Wavesの価格は高騰を見せています。

スマートコントラクト機能の実装

Waves(WAVES)はビットコインから派生したネクストの派生コインと言う事で、ビットコインと同様に本格的なスマートコントラクト機能は実装されていません。
但しWavesにはSmart Account/Smart Assetsと言う独自のスマートコントラクト機能を試験的に実装させています。
スマートコントラクト機能とは様々な契約を自動的に締結し執行できる機能の事でイーサリアムのスマートコントラクト機能が有名です。
実はWavesの独自トークン発行機能もスマートコントラクト機能を使った実用例なのですが、Waveの機能は汎用性が乏しく用途が限定的なものでした。
現在、Wavesでは独自の本格的スマートコントラクト機能「Rideon(ライドオン)」の開発を進めています。
本格的なマートコントラクト機能が実装されれば、Wavesは強力なスペックを持つコインとして再度評価されてくる可能性があります。

匿名機能

またWaves(WAVES)では、匿名機能を実装する事も開発計画に挙がっています。
匿名機能はいつ誰が何処にそれだけのコインを送ったかと言った取引記録を外部からは分からなくする機能の事です。
匿名機能は暗号資産を実際の取引で普及させていく上では重要な機能で、特にビジネス面ではニーズの強い機能である為、 匿名機能が実装される事はWavesの利用を後押しすると見られています。
反面、取引が匿名化されるとマネーロンダリングなどの不正な取引に利用される可能性も高くなり、 各国の規制対象となりやすいと言うネガティブな面も抱えています。

まとめ

Waves(WAVES)は非常に高いスペックを持ち、実用化も着々と進んでいる有力な暗号資産です。
分散型取引所(DEX)と連動したウォレットを持ち、米ドルやユーロなどにも簡単に変えられるなど、ユーザーが使いやすい仕掛けも随所に見られます。
保有しているコインを貸し出してマイニングの報酬の一部を受け取る事ができるなど制度設計にも優れています。
ロシア発のコインと言う地理的要因からか今一つ知名度は高くないですが、今後大きな成長を遂げる可能性を秘めたコインと言えます。
本サイト コイン資産倶楽部でも注目している暗号資産です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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