ダッシュ(DASH)
(2021.01.07.改訂)
ダッシュ (DASH)は2014年1月18日に誕生したコインです。
処理速度が速く、匿名性の高い仮想通貨(暗号資産)として海外では人気のコインです。
当初はダークコイン(Darkcoin)と言う名称でしたが、2015年3月25日にダッシュという現在の名前に変更しています。
889億円の時価総額を誇り、時価総額ランキング38位に付けています。
■PJ名称 ダッシュ
■通貨単価 DASH
■総合順位 38位*(前回15位**)
■通貨単価 8,953円*(前回17,448.18円**)
■時価総額 889億円*(前回1,548億円**)
■公開時期 2014年1月18日公開
■発行上限
■承認方式 PoS
(* 2021.01.03. CoinMarketcap公開データより集計)
(**2019.06.20. CoinMarketcap公開データより集計)
ダッシュ(DASH)の特長、 メリット
ダッシュ(DASH)の特長、メリットとしてはどの様なものが挙げられるでしょうか。
主な項目としては
●匿名性が高い
●取引の処理速度が速い
●セキュリティレベルが高い
●効率の良い承認システム
●実用化へのアプローチが盛ん
と言った項目が挙げられます。
匿名性が高い
ダッシュ(DASH)は匿名性が高いコインとして知られており、モネロ(Monero)やジーキャッシュ (Zcash)などと共に「匿名通貨」とも呼ばれています。
ダッシュ(DASH)ではプライベート・センド(PrivateSend)という技術を使って匿名性を確保しています。
プライベート・センドは2016年迄はダーク・センド(Darksend)と呼ばれていた独自技術です。
3つ以上の取引を一つに纏めて記録する事によって、個々の取引(送金)金額などが特定できなくなると言うものです。
ビットコイン(BTC)などでは、取引記録 (送金データ)が全て公開されており、どこのウォレットに何時どこからどれだけの送金があったかが分かります。
その為ウォレットと所有者を紐付ける事さえできれば、その所有者の取引相手と金額が全て分かってしまいます。
例えばお店であれば売上が全て分かってしまう事にもなり、ビジネスには利用しにくいと言う問題点がある訳です。
ダッシュ(DASH)ではこの問題をクリアし、匿名性を保持しながら取引を行なう事ができます。
非常に実用的な機能を実装していると評価する事ができます。
セキュリティレベルが高い
ダッシュ(DASH)では「X11」 と言う暗号化技術を使用しています。
Ⅹ11とは、11種類のハッシュ関数と呼ばれる特殊な関数を掛け合わせる事で、暗号の難易度を大幅に上げる技術です。
ビットコイン(BTC)などの暗号化技術と比べるとセキュリティ面では格段に優れていると言えます。
取引の処理速度が速い
取引の処理スピードが速い事もダッシュ(DASH)の特長の1つです。
ビットコイン(BTC)の処理速度が10分なのに対し、ダッシュ(DASH)の処理速度は約14秒と圧倒的に速いです。
しかも取引きの承認とブロック生成の承認を分ける事によって、取引の承認速度で言えば最大4秒と言う速度を実現しています。
クレジットカードや現金決済に近い時間での決済を可能にした事で、ダッシュ (DASH)はより実用的な通貨機能を獲得しています。
効率の良い承認システム
ダッシュ (DASH)では、取引記録の承認方式としてはビットコインと同じPoWと言う承認アルゴリズムを採用しています。
但しダッシュ(DASH)では、マイニングノードとマスターノードと言う2種類の承認者を作り、役割を分ける事で作業を効率化しています。
具体的にはマイニングノードがブロックの生成を受け持ち、マスターノードが取引記録の承認を受け持つと言う形で役割を分担します。
更に取引の実際の承認については、マスターノードの中からランダムに選ばれたマスターノードが担当します。
ビットコイン(BTC)などでは、過半数を得た保有者が取引記録を書き換える可能性(51%攻撃問題)が重要な懸念事項となっていますが、この仕組みであれば51%攻撃を回避できると考えられています。
ダッシュの取引においては、マイニングノードのブロック形成より先にマスターノードによる取引承認が実施されます。
マスターノード提供者には、ダッシュ(DASH)の取引手数料の内45%が報酬として支払われます。
実用化へのアプローチが盛ん
ダッシュ (DASH)は、 実際の生活での利用を想定したアプローチが活発なコインと言えます。
代表的な例として、ダッシュ (DASH)では2016年からダッシュ(DASH)で決済できる自動販売機の設置を各国で進めています。
2018年1月の北米ビットコインカン・ファレンスでも、QRコードを読み取るとダッシュ(DASH)で購入ができる自動販売機が展示されました。
2016年1月には仮想通貨 (暗号資産)専用ATMを展開しているLamassu社と提携し、ATMでダッシュ(DASH)を引き出せる体制を構築しようとしています。
ダッシュ(DASH)のデメリット
ダッシュ(DASH)のデメリットとしてはどの様なものが挙げられるでしょうか。
主な項目としては
●国内の取引所では購入できない
●規制の対象になりやすい
と言った項目が挙げられます。
国内の取引所では購入できない
ダッシュ (DASH)は日本国内の取引所では取扱いが無く、 購入する事ができません。
以前は国内でもコインチェックがダッシュ(DASH)を上場していて購入する事ができたのですが、2018年1月のネム盗難事件を契機に一時営業を停止し、その際にダッシュ(DASH) の上場を廃止しています。
その為、ダッシュ(DASH)を購入したいと言う事であれば、海外の取引所に口座(アカウント)を開設して売買する必要があります。
規制の対象になりやすい
匿名性の高さはダッシュ(DASH)の最大の特長でもありますが、それが逆に各国の規制対象になりやすいと言う側面も持っています。
匿名性の高い仮想通貨 (暗号資産)はマネーロンダリングの手段になりやすく、それを警戒して 各国の通貨当局が規制を強めていると言う状況があります。
実際日本でも、ダッシュ (DASH)は実質的に取引所に上場ができない状況になっており、今後も短期的に認められる可能性は少ないと見られています。
今後の価格見通し
2021年1月3日現在、ダッシュ(DASH)の価格は8.953円という価格を付けています。
ダッシュ(DASH) の価格は、2017年11月には中国の取引所Huobiへの上場を材料に約3万円の値を付けました。
その後、仮想通貨全体の盛り上がりにも乗る形で価格はぐんぐん上昇し、2017年12月には17万円にまで高騰しています。
まとめ
ダッシュ(DASH)は、非常に実用的で優れた特性を持つ仮想通貨(暗号資産)です。
反面、その匿名性故にマネーロンダリングなどに利用される可能性を取沙汰される事も多く、各国の規制対象になりやすいと言う側面も持っています。
実際、日本国内の取引所では現在は取引ができませんが、それでも日本以外では盛んに取引されているメジャーなコインです。
マネーロンダリング問題への対応方法が確立されれば、 更に大きく飛躍する可能性を持っています。
そうした観点からも、ダッシュの今後に注目してみてはいかがでしょうか。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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